2022 Fiscal Year Annual Research Report
地下凍土融解地域の地質・微生物調査及び機械学習に基づく火星水環境の理解
Project/Area Number |
20H00195
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
関根 康人 東京工業大学, 地球生命研究所, 教授 (60431897)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
McGlynn Shawn・E. 東京工業大学, 地球生命研究所, 准教授 (10751084)
庄司 大悟 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 招聘研究員 (10831109)
福士 圭介 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 教授 (90444207)
石上 玄也 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (90581455)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 宇宙・惑星化学 / 固体惑星探査 / 陸域水循環・物質循環 / 大気圏・水圏化学 / 生物圏地球化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在の火星における液体の水の存否、そこでの生命生存可能性は長年の謎である。本研究では、これに答える鍵が、火星斜面上に出現・消失を繰り返す暗い筋模様(Recurring Slope Lineae:RSL)にあると考える。RSLは地下凍土層の季節的融解によって形成されている可能性があるが、周回観測のみではその成因を特定できない。本研究では、乾燥寒冷地域の地球上のアナログ地形に着目し、この詳細な調査・観測および室内実験を行った。 1)RSL形成メカニズムでは、塩水の生成・蒸発に伴い析出する塩物質が、表面レゴリスの間隙を埋めて浸透を防ぎ、表層流を引き起こすことを明らかにした(Imamura et al., 2023)。また、火星上でのそのような塩物質の生成過程として、硫黄や塩素の酸化反応が重要であることを示した(Koyama et al., 2021; Tan et al., 2023)。 2)RSL付近の生態系については、アタカマ砂漠のようなほぼ降雨のない地域でも、大気中の水蒸気の潮解によって生成する塩表面の薄い塩水層に生息する微生物があることを明らかにした(Azua-Bustos et al., 2023)。そのようなバイオマスを定量し、同様の過程は火星での可能であることを示した。 3)水の活動を伴う火星地形探索については、機械学習を利用して水が作るカオス地形を高精度で判別するアルゴリズムを構築し、これを火星へと応用した(Shozaki et al., 2022)。さらに、関連する地域の野外調査から寒冷乾燥地域での水循環や鉱物沈殿の決定要因を明らかにし、水に伴う地形を見つける際の指標としての有用性を示した(Yoda et al., 2021; Fukushi et al., 2022; Sugiuchi et al., 2023)。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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