2023 Fiscal Year Annual Research Report
ポップアウト・ボイスの生成・知覚基盤の解明に基づく高性能拡声音技術の開発
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20H00291
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Research Institution | Aichi Shukutoku University |
Principal Investigator |
天野 成昭 愛知淑徳大学, 人間情報学部, 教授 (90396119)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 眞理子 早稲田大学, 国際学術院, 教授 (00329054)
北原 真冬 上智大学, 外国語学部, 教授 (00343301)
坂野 秀樹 名城大学, 情報工学部, 教授 (20335003)
牧 勝弘 愛知淑徳大学, 人間情報学部, 教授 (50447033)
北村 達也 甲南大学, 知能情報学部, 教授 (60293594)
米山 聖子 大東文化大学, 外国語学部, 教授 (60365856)
田嶋 圭一 法政大学, 文学部, 教授 (70366821)
榊原 健一 北海道医療大学, リハビリテーション科学部, 准教授 (80396168)
山川 仁子 尚絅大学, 現代文化学部, 教授 (80455196)
竹本 浩典 千葉工業大学, 先進工学部, 教授 (40374102)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 音声 / 音響特徴 / 音声知覚 / 音声生成 / ポップアウト |
Outline of Annual Research Achievements |
知覚班,生理班,分析合成班が協力してポップアウトボイスの研究を進め,次の成果を得た。 ①知覚班が測定したポップアウト度の評定データおよび検出率のデータを分析合成班が用いて,各種の音響特徴がポップアウトボイスに及ぼす影響を多変量解析の手法によって解析したところ,0.85~4.0kHzの周波数帯域の高パワーがポップアウトボイスの主な特徴であることが明らかになった。一方,これまでポップアウトボイスの特徴であると考えられていた高い基本周波数はポップアウトボイスの主たる特徴では無いことが明らかになった。さらにポップアウトボイスの知覚において,非母語話者では音響特徴の影響のみが現れるのに対し,母語話者では音響特徴に加えて言語情報による影響が現れ,その促進効果はSN比で約2.7dBであることが明らかになった。 ②上記のポップアウトボイスの音響特徴の知見に基づいて,長時間スペクトルの形状を変化させる分析合成手法によるポップアウトボイスへの変換方式を分析合成班が構築した。この変換方式で得られた音声を刺激として知覚班が聴取実験を行ったところ,ポップアウト度が高い音声の長時間スペクトル形状へ変換した音声はポップアウトしやすくなり,逆にポップアウト度が低い音声の長時間スペクトル形状へ変換した音声はポップアウトしにくくなった。よってこの変換方式はポップアウトボイスへの有効な変換方式の一つであるといえた。 ③生理班が磁気共鳴機能画像法(MRI)による口の形状と動きを計測したところ,ポップアウトボイスでは,通常の音声よりも舌の位置が下がり,かつ口が大きく開く傾向があることが分かった。この傾向によって声道の共鳴特性が通常とは異なる方向へ変化し,その結果としてスペクトル形状も変化することを考え合わせると,このような口の形状がポップアウトボイスの一因となっていることが示唆された。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(28 results)