2023 Fiscal Year Annual Research Report
超高ピーク対バックグラウンド比を有するBNCT用治療線量モニターの開発
Project/Area Number |
20H00656
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
人見 啓太朗 東北大学, 工学研究科, 准教授 (60382660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野上 光博 東北大学, 工学研究科, 助手 (10847304)
小野寺 敏幸 東北工業大学, 工学部, 准教授 (10620916)
渡辺 賢一 九州大学, 工学研究院, 教授 (30324461)
田中 浩基 京都大学, 複合原子力科学研究所, 教授 (70391274)
石井 慶造 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 研究教授 (00134065)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ホウ素中性子捕捉療法 / 臭化タリウム / 半導体検出器 / ガンマ線 / 結晶成長 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はガンマ線ピーク効率が非常に高い臭化タリウム(TlBr)化合物半導体を用いて、高エネルギー分解能を有するガンマ線検出器を開発し、ホウ素が中性子と反応する際に放出される478 keVの即発ガンマ線を高ピーク対バックグラウンド比で検出することが可能なBNCT用治療線量モニターを実現することを目的としている。 最終年度ではこれまでの研究成果を総合し、TlBr検出器を用いたBNCT用治療線量モニターの原理実証機を試作して評価を行った。原理実証機はタングステンコリメータ、TlBr検出器、読み出し回路系から成る。 タングステンコリメータは厚さが25 mmであり、直径2 mmの穴が4 mmを隔てて並んでいる構造を有していた。育成したTlBr結晶を切り出し、表面研磨を行い、約12 mm×12 mm×10 mmの結晶基板を得た。結晶基板上に真空蒸着法によりタリウム電極を形成した。結晶の片面に10 mm×10 mmmの平板電極を形成しカソードとした。カソードの対向面にはタングステンコリメータと合うように直径2 mmの電極を2個×2個形成しアノードとした。アノードの周囲にも電極を形成し、ガード電極とした。電極に金線を配線し検出器とした。 京都大学研究用原子炉にて開発したモニターの評価を行った。マウス型のファントムに熱中性子を照射した際に発生するガンマ線の計測を行った。検出器を用いてホウ素由来の478 keVのガンマ線を明確に検出することに成功した。ファントムを検出器でスキャンする事によりガンマ線イメージを取得した。開発したモニターを用いて腫瘍部に集積したホウ素のイメージングに成功した。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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