2020 Fiscal Year Annual Research Report
多様な場面の日常会話データに基づく子どものコミュニケーション行動の解明
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20H01264
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Research Institution | National Institute for Japanese Language and Linguistics |
Principal Investigator |
小磯 花絵 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 音声言語研究領域, 教授 (30312200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 智世 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (00361296)
遠藤 智子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (40724422)
居關 友里子 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 音声言語研究領域, プロジェクト非常勤研究員 (70780500)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 子ども会話 / 日常会話 / 話し言葉コーパス / コミュニケーション行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
■ 会話収録・データ整備:準備調査として2019年度より実施してきた4世帯4児を対象に、4月から原則として毎月約1時間の会話収録を継続して実施した。また予備データとして2児の追加収録を実施した。収録した映像・音声データのメタ情報の整理、概要確認、映像音声の同期処理等を行った上で文字化を進めた。 ■ 研究の推進:収録したデータ、および「日本語日常会話コーパス」などに含まれる手持ちの子供会話データを活用し、次の研究を実施した:(1)家庭内における受益構文「...てあげる」の使用を家庭内の社会的関係に関わる言語社会化として論じた。また、主に家庭内における物の受け渡し場面に着目し、言語行動と非言語行動の協働について考察した。(2)定型・非定型発達児が、それぞれどのように共参与者と間主観性を構築して遊び活動を協働的に展開していくのかを比較検討した。また、幼児が「...は?」型質問を駆使することによって日常世界を相互行為的に理解していく過程の分析を進めた。(3)親子間で行われる「要求-拒否」のやり取りの観察を通して、具体的な社会状況において親子の両者が様々な方略を用いながら相互行為を調整し展開していく様子について記述を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナの影響もあり追加収録2名の調整が若干遅れたが実施することはできた。また、調査協力者の活動範囲も狭まり、予定では友達や親戚などとの会話も対象に含まれる予定であったが、家庭での家族との会話を中心とする収録となった。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナの影響で、収集対象とする会話場面・話者のバリエーションが十分に確保できないという問題がある。そこで、zoomなどオンラインで友達や親戚と話す機会があればそれを収録場面に加えることとし、必要となる機材を追加で導入する。
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Research Products
(6 results)