2020 Fiscal Year Annual Research Report
中近世アルプス地域の空間的・社会的モビリティー:境域の政治・宗教・社会の動的展開
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20H01340
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 公美 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (80644278)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 良久 京都大学, 文学研究科, 名誉教授 (80122365)
踊 共二 武蔵大学, リベラルアーツアンドサイエンス教育センター, 教授 (20201999)
田中 俊之 金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (00303248)
皆川 卓 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (90456492)
上田 耕造 明星大学, 教育学部, 教授 (10760621)
渡邉 裕一 福岡大学, 人文学部, 准教授 (30804314)
斉藤 恵太 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (20759196)
有田 豊 立命館大学, 政策科学部, 准教授 (30771943)
田島 篤史 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (40802765)
図師 宣忠 甲南大学, 甲南大学, 教授 (60515352)
頼 順子 佛教大学, 公私立大学の部局等, 非常勤講師 (50721809)
猪刈 由紀 清泉女子大学, 文学部, 非常勤講師 (10773583)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | アルプス / 中・近世史 / 空間的モビリティー(空間移動) / 社会的モビリティー(社会移動) / スピリチュアル・モビリティー / 境域 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度の研究計画は、新型コロナウィルス対策による海外渡航制限のため繰越と再繰越を行って計画遂行を進めた。1年目はヨーロッパ現地での資料調査に著しい困難があった中にも、国内で可能な研究を各分担者・協力者が進め、オンラインでの国内研究会による議論を継続的に行った。 国内研究会については、当該年度計画によるものを3回開催した。まず4月に研究計画について議論する会議を設け全体計画を確認し意見交換を行った。ついで11月に第1回、3月に第2回の国内研究会を行った。第1回研究会では研究分担者と研究協力者全員が各自の個人研究について発表し討論を行った。海外渡航制限の続く状況を鑑み、渡航が可能になるまでの間は国内で可能な研究を推進すべく、2020年度においては国内研究会での日本史との比較史とモビリティーの歴史研究のための理論研究に一定の注力を行うこととした。第2回国内研究会では、日本史を専門とする研究協力者の長谷川裕子による研究報告に、斉藤恵太・服部良久によるコメントを加え、討論を行った。 また、当該年度中は政治文化・宗教文化それぞれの小研究班の分担者達がチーム内研究会を開催し、緊密な議論を行って各分野に独自の課題にそって議論し、全体研究会に還元した。宗教分野においては霊的・精神的な地位の上昇・下降と社会的地位の上昇・下降の相違の認識の上に立ち、スピリチュアル・モビリティー概念を導入することによりモビリティー研究の発展深化を可能にすることができた。政治文化班においては、第1回研究会の成果を受けて、各自の研究内容を共同研究としてまとめ上げるための小グループを構想し論点と展望を整理した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度課題は資料調査、各研究分担者・研究協力者による個別研究の遂行、研究会活動による研究計画全体の準備と理論的・方法論的枠組みの検討を主たる活動とした。当初は渡航制限による困難が大きかったが、繰越・再繰越を行うことができたため、2022年度までの間に一定の資料調査と研究を進めることができた。また2020年度課題では国内研究会による議論を着実に進めた。これらの成果を繰越・再繰越期間中に2021年度課題につなげることができ、国内・国際双方の企画の実施において十分に活かし、一定の成果をまとめることができたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進については、2021年度課題の実績報告書においてより詳細にまとめた通りであるが、2023年度中に研究計画全体をまとめる国際学会を開催することと、この国際学会の成果論集刊行準備、第72回日本西洋史学会大会小シンポジウム「モビリティーを生む書物」の成果まとめ準備を中心に研究計画全体の総括の活動を進める。
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Research Products
(9 results)