2023 Fiscal Year Annual Research Report
ネクロポリス・テーベにおける岩窟墓のライフ・ヒストリー的研究
Project/Area Number |
20H01352
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
近藤 二郎 早稲田大学, 文学学術院, 名誉教授 (70186849)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 望 金沢大学, 新学術創成研究機構, 教授 (00460056)
高橋 寿光 金沢大学, 新学術創成研究機構, 研究協力員 (30506332)
柏木 裕之 東日本国際大学, エジプト考古学研究所, 客員教授 (60277762)
前川 佳文 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 文化遺産国際協力センター, 主任研究員 (80650837)
馬場 悠男 独立行政法人国立科学博物館, その他部局等, 名誉研究員 (90049221)
阿部 善也 東京電機大学, 工学研究科, 助教 (90635864)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 古代エジプト / ネクロポリス・テーベ / エジプト新王国 / 岩窟墓 / 葬送用コーン / 被葬者の称号 / 被葬者の名前 / ライフヒストリー |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は本科研の最終年にあたる。2020年度・2021年度と新型コロナウイルスの感染拡大を受け、研究代表者の所属する大学の海外出張の制限措置のためエジプト・アラブ共和国における発掘調査の実施が出来なかった。また2020年度・2021年度の科研助成金を繰り越しにして臨んだ2022年度の現地調査も、エジプト観光・考古省により発掘許可を得ていたものの、調査予定期間までに内務省からのセキュリティがクリアにならず、2022年12月に予定していたアル=コーカ地区の岩窟墓の発掘調査は実施できなかった。 2022年12月にルクソール西岸のアル=コーカ地区での発掘調査は出来なかったが、3年ぶりにネクロポリス・テーベを訪れ、セキュリティのために調査自体は実施出来なかったが、エジプト観光・考古省のルクソール東岸事務所とルクソール西岸クルナ事務所を訪れ、調査地域の現状を把握するとともに、2023年度の岩窟墓調査が実現するようにエジプト観光・考古省関係者と緊密な情報の交換を行った。その結果、2023年8月に正式な発掘許可とセキュリティがクリアになり、2023年9月後半から10月下旬にかけてネクロポリス・テーベのアル=コーカ地区において3年8ヵ月ぶりの調査を再開することが出来た。前回の調査から3年半以上も経過していたため、エジプト観光・考古省の指導により、遺跡の保存と岩窟墓内部の壁面の保存修復、岩盤の強化などが優先された。特に調査地域の中核をなすアメンヘテプ3世治世末期の高官のウセルハトの大型岩窟墓では、墓入口上部の岩盤の崩落防止作業を施した結果、墓入口内側のクリーニングが可能となり、見事な壁画と碑文を新発見することが出来た。次回調査以降、ウセルハト墓前室内部のクリーニングを実施する目途が立ったことは大きな前進であった。また出土遺物の整理研究も併行して実施することが出来た。
|
Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(25 results)