2020 Fiscal Year Annual Research Report
A Study of Yasuhiro Okudaira from the Perspective of Constitutional Studies in the Post-World War II Era
Project/Area Number |
20H01420
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
成澤 孝人 信州大学, 学術研究院社会科学系, 教授 (40390075)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸 祐一 鳥取大学, 地域学部, 教授 (10466708)
蟻川 恒正 日本大学, 法務研究科, 教授 (20202757)
西土 彰一郎 成城大学, 法学部, 教授 (30399018)
石川 健治 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (40176160)
成原 慧 九州大学, 法学研究院, 准教授 (40647715)
坂井 大輔 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 准教授 (40805420)
小池 洋平 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 助教 (50779121)
中川 律 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (60536928)
福嶋 敏明 神戸学院大学, 法学部, 教授 (80461010)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 戦後憲法学 / 奥平康弘 / 表現の自由 / 天皇制 / 制度論 / 教育権 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度の研究実績として、何よりも特筆すべきは、石川健治「奥平康弘と「脱出の権利」ー『「萬世一系」の研究』を読む」朝日カルチャーセンター湘南教室憲法集中セミナー(2021年3月27日)である。石川は、本セミナーにおいて、信州大学が所蔵している奥平が残した資料を駆使し、奥平の「脱出の権利」論を、奥平の制度研究を締めくくるものとして位置づけた。また、奥平による天皇の「脱出の権利」論が、エイミー・ガッドマンのIdentity in Democracy (Princeton U.P., 2003) に依拠していることの意味を、「制度論」という観点から読み解いた。 次に挙げるべきは、西土彰一郎「市民の表現の自由と内部的メディアの自由ー「奥平康弘コレクション」で学びたいこと」(本科研研究会2020年3月31日オンライン)である。西土は、奥平の「知る権利」論において、メディア企業で働くジャーナリストが、メディアと市民とをつなぐ結節点として重要な役割を与えられており、だからこそ、ジャーナリストに特権を与えることには非常に慎重であったことを指摘した。研究会では、メディアにおけるジャーナリストの位置と天皇の脱出の権利との間に類似性があるのではないかという奥平憲法学に関する重要な問題提起があった。 また、繰り越し分を利用して、奥平の直接の弟子というべき、渡辺治一橋大学名誉教授のインタビューを松本でおこなった(2023年1月6日)。当時、表現の自由論の第一人者としての地位を確立しつつあった奥平を助手として支えた渡辺氏へのインタビューは、奥平の憲法学を戦後憲法学に位置づけようとする本研究にとって、非常に重要な内容をもつものであった。 なお、渡辺氏が信州大学の所蔵する資料を確認した際、本資料を「戦後憲法学のみならず近代日本法史にとっても宝の山」と評したことを付言しておく。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(6 results)