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2021 Fiscal Year Annual Research Report

中学校技術科の4内容を統合した問題解決能力の育成に関するカリキュラムの開発

Research Project

Project/Area Number 20H01681
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

木村 彰孝  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (50508348)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鎌田 英一郎  長崎大学, 教育学部, 准教授 (00780735)
武藤 浩二  長崎大学, 教育学部, 教授 (30311096)
藤本 登  長崎大学, 教育学部, 教授 (60274510)
倉元 賢一  第一工科大学, 工学部, 准教授 (20908107)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywords中学校技術科 / 問題解決能力 / リスク / 4内容の統合 / カリキュラム
Outline of Annual Research Achievements

リスクの視点を取り入れ,4つの内容を統合した問題解決能力の育成に関するカリキュラムの開発のうち,2021年度は2020年度に設定した大題材「地域の人が喜ぶ公園を提案しよう」に対応した各内容のテーマ「A安心」「Bコミュニティの形成」「C災害」「D災害・防犯」に即し,4内容の統合とリスクの視点を考慮した学習内容・方法,教材,カリキュラムの検討を行った。Aでは,小題材を「子どもが安心して使える公園のベンチを考えよう」と設定し,中学1年生を対象に22時間の授業内容を作成し,実践を通して有用性を検証した。例えば,「材料と加工の技術の最適化」では,立場の異なる視点から小題材の設計を3回行う授業内容を実践し,根拠に基づいて最適化を行う力は身に付いたものの,リスクの視点を含む多面的な視点から問題解決を行う力は十分に身に付かなかったことが示唆された。B では,小題材を「花で地域の心に輪を作ろう」と設定し,キクの教材化に関する検討を行った。Cでは,小題材を「地域住民の災害時の生活を楽にする遊具を開発しよう」と設定し,授業内容の検討と一部試行を行った。Dでは,小題材を「公園の危険通報システムを開発しよう」と設定し,シングルボードコンピュータを用いたチャットプログラムと模擬授業実践を行った。
また,前頭前野の脳活動と自律神経活動を用いた学習状況や学習過程の評価手法の検討として,2021年度は製図学習における教示方法の差異が学習者に与える影響を検討した。製図学習時に作業時の手元映像を提示した演示群と未提示の資料群でその後の製図作業における前頭前野の脳活動の賦活の程度が異なり,演示群は資料群より作業中に脳活動が高まる部位が少なかった。原因として,演示群の学習の動画において,情報量が多く,理解を深めることができなかった可能性が考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初予定していた内容のうち,項目①:統合的な問題解決の現状把握と分析,項目②:リスク教育の現状把握と分析については,概ね終了することができた。
項目③:教育方法と教材の開発については,項目①と②で得られた結果と2020年度に設定した大題材と小題材・テーマを基に,各内容において4内容の統合とリスクの視点を考慮した学習内容・方法,教材,カリキュラムの検討を行い,一部については実践し,検証することができた。
項目④:学習状況や学習過程の分析・評価と最適化については,前頭前野の脳活動と主観評価などを同時に測定することで,教示方法による思考の程度を客観的かつ詳細に評価できる可能性を示すことができた。

Strategy for Future Research Activity

2021年度までに終了した項目①:統合的な問題解決の現状把握と分析,項目②:リスク教育の現状把握と分析,を踏まえ,2022年度は以下の内容を進める。
項目③:教育方法と教材の開発については,2021年度に引き続き,リスクの視点を取り入れた小題材の学習内容・方法と教材,カリキュラムの検討を行う。現場教員と連携し,部分的に授業実践を実施し,有効性を検証する。項目④:学習状況や学習過程の分析・評価と最適化については,2021年度に引き続き,前頭前野の脳活動と自律神経活動,視線の動きを用いた学習状況や学習過程の評価手法の検討を行う。特に,今年度は項目③で開発した教材やカリキュラムの評価への適用を視野に検討を進める。なお,本項目は広島大学大学院人間社会科学研究科倫理審査委員会の承認を得た上で実施する。項目⑤:カリキュラムの開発と総括については,項目③をベースに,リスクの視点を取り入れ,4つの内容を統合した問題解決能力の育成(大題材)に関するカリキュラムの開発を行う。
各小題材の学習内容・方法,教材,授業実践の結果等を学会で発表する。研究者と現場教員の視点から助言を頂き,改善を加える。
当初の計画通りに研究を進め,リスクの視点を取り入れ,4つの内容を統合した問題解決能力の育成に関するカリキュラムの開発を目指す。

  • Research Products

    (5 results)

All 2022 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (4 results)

  • [Journal Article] シングルボードコンピュータを用いたチャットプログラムと模擬授業実践2022

    • Author(s)
      倉元賢一,武藤浩二,木村彰孝
    • Journal Title

      日本産業技術教育学会九州支部論文集

      Volume: 29 Pages: 27-34

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 構想の再検討と図面作成を支援する試作用材料の評価2021

    • Author(s)
      惠谷林太郎,木村彰孝
    • Organizer
      日本産業技術教育学会第64回全国大会
  • [Presentation] 中学校技術科の4内容を統合した問題解決に関するカリキュラムの開発-カリキュラム全体の構想について-2021

    • Author(s)
      岩崎透子,木村彰孝,鎌田英一郎,藤本登,武藤浩二,倉元賢一
    • Organizer
      日本産業技術教育学会第64回全国大会
  • [Presentation] BBC micro:bitとPythonを用いたチャットプログラムの試行と授業提案2021

    • Author(s)
      倉元賢一,武藤浩二,木村彰孝
    • Organizer
      日本産業技術教育学会第34回九州支部大会
  • [Presentation] BBC micro:bitとPythonを用いたチャットプログラムの一提案2021

    • Author(s)
      武藤浩二,倉元賢一,木村彰孝
    • Organizer
      日本産業技術教育学会第34回九州支部大会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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