2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Intermediate Water Cherenkov Detector for Precise Neutrino Osillation Experiment
Project/Area Number |
20H01912
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
久世 正弘 東京工業大学, 理学院, 教授 (00225153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 州 神戸大学, 理学研究科, 講師 (20243298)
石塚 正基 東京理科大学, 創域理工学部先端物理学科, 教授 (40533196)
西村 康宏 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (40648119)
石田 卓 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 講師 (70290856)
角野 秀一 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (70376698)
HARTZ MARK 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 准教授 (70721702)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ニュートリノ振動 / ハイパーカミオカンデ / 水チェレンコフ検出器 / J-PARC / IWCD |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで科研費で進めてきた性能評価の結果などをもとに実験グループで協議し、浜松ホトニクス社製の8cm径PMTをマルチPMTに使用することを決定した。すでにマルチPMTの設計をほぼ決定し、現在は海外の研究グループと協力して量産の準備を進めている。今年度は、量産前の最終試験として、いくつかの懸念事項について性能評価試験を行った。ダークノイズレートの温度依存性は検出器の温度管理を行う際に必要な情報である。2022年度には東京工業大学で所有する恒温槽を用いて、この特性を測定した。また、スーパーカミオカンデなどではPMTが放電などにより光を発生し、測定におけるバックグラウンドとなる例が報告されている。量産前にこのような問題がないことを確認するため、東京理科大学で複数のPMTを並べてお互いの発光を測定するセットアップを用意し、有意な発光現象が起きないことを確認した。PMTは磁場中では測定性能が劣化することが知られているため、東京理科大学ではPMTの向きを変えて測定性能を比較するセットアップを用意し、地磁気による影響を精密に測定した。慶應大学ではPMTにレーザー光源からの光を照射し、光検出効率や高出力領域における非線形を確認した。PMTでは、その信号増幅の原理から出力が大きくなるにつれて入射光量と出力信号の線形性が崩れることは避けられないが、実際の実験では、線形応答からのずれを補正する。これらの結果はハイパーカミオカンデの共同研究者会議や日本物理学会で報告され、修士論文にもまとめられている。 本研究課題では、すでに専門家を交えて中間距離水チェレンコフ検出器の基幹技術である水槽の上下機構を検討し、概念設計を完成させている。これらの検討結果は実験グループ内部での報告書にまとめられ、現在は諮問機関による意見を伺いながら、実現に向けて予算や建設スケジュールの検討を進めている。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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