2020 Fiscal Year Annual Research Report
Rapid supermassive black hole growth revealed by multi-wavelength surveys
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20H01939
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
市川 幸平 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (40756293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 拓時 国立天文台, ハワイ観測所, 特任研究員 (20800759)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 超巨大ブラックホール / 活動銀河核 / X線 / 電波 / 可視光 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初から大幅に遅れていたeROSITAのPV phaseデータであるeFEDS X線データの解析が始まり、その成果の一部が花開いた。まずは、電波で明るい活動銀河核をeROSITA X線で探査したところ、eROSITA X線サーベイの広域サーベイによって今まで発見されてこなかった活動銀河核種族が続々発見するに至った。そのうちの一部はX線では吸収が見られるものの可視光では吸収の兆候が見られないような種族、そして非常にレアなものの超巨大ブラックホールへの降着が球面降着の理論的限界を超えるような天体などである。その成果については論文としてまとめ、A&Aにacceptされたところであり、これらの可視光分光フォローアップ観測を行えば、超巨大ブラックホール周辺のガス降着の理解が大幅に向上すると思われる。 また、この研究のもととなる電波銀河観測の結果についても、国際会議にて口頭発表を行った。その結果、我々の観測チームであるWERGS電波観測サーベイを世界に広く宣伝することに成功した。また、大学院生を1名アメリカの国際会議に派遣し、前回まで使用していたVLA/FIRSTの後継サーベイであるVLASSサーベイについて幅広く情報を収集してもらい、帰国後に情報のフィードバックを行った。このフィードバックにより、今まで見過ごしてきた電波源についても効率よく発見することができる結果となった。学生自身もVLASSサーベイを用いた埋もれた活動銀河核の発表を行うなど、電波観測とX線観測の双方の研究が進んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初はeROSITA X線データのデリバリーが遅れるなどもあったが、その後は継続して研究を進めている。その一方で、本研究の重要データの一つであるeROSITA X線データの全天サーベイデータが2022年度内に間に合わないことが確定したため、やや遅れているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
eROSITA X線データの全天データが揃うと、今まで行ってきたPVデータであるeFEDS領域の研究がいよいよ生きてくる。そのため、全天サーベイでも速やかに研究が行えるよう、解析パイプラインを整えているところである。
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