2022 Fiscal Year Annual Research Report
Spatiotemporal variation of planetary lightning activities measured by ground-based telescope and spacecrafts and its relation to atmospheric circulations
Project/Area Number |
20H01954
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐藤 光輝 北海道大学, 理学研究院, 教授 (50312541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 聖子 北海道大学, 理学研究院, 講師 (40817392)
杉山 耕一朗 松江工業高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (60463733)
今井 正尭 京都産業大学, 理学部, 学振特別研究員 (70830389)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 雷放電 / 木星 / 金星 / 地上光学望遠鏡観測 |
Outline of Annual Research Achievements |
太陽系の金星および木星に焦点をあて、両惑星の雷放電を観測する惑星雷放電発光検出装置(PLD)を新規開発し、北海道大学附属天文台光学望遠鏡(ピリカ)に搭載する。ピリカ望遠鏡を専有することで長期連続観測を実現し、(1)両惑星での雷活動の時間・空間変動を特定する、(2)金星における雷放電発生の可能性に決着をつけ、金星探査機あかつきとの同時観測から雷放電発生点の雲対流構造を特定する、(3)木星大気雲解像モデルの数値計算と観測結果との比較から、木星雷雲の鉛直・水平対流の結合過程を検証する、これらを目的とする。 2022年度は前年度に引き続きPLDの開発を進め、必要部品や計測装置の購入を適宜行った。本年度は筐体の最終組み上げを行い、機能・性能試験とピリカ望遠鏡に搭載しての試験観測を実施する予定であったが、十分な研究時間を確保することが多少困難な状況であったため、進捗が遅れている。エレクトロニクス部の組み上げとデータ取得サンプリングソフトウェアの自作を進めているが、これも2023年度に継続して早期に完成させることとしたい。 2022年度から海外への渡航制限が徐々に緩和され、国内・外の学会・研究集会に対面参加できるようになり、本研究計画の紹介や、研究の動向調査および海外研究者との情報交換を実施することができた点は有意義であった。 2023年度は本計画の最終年度ということから、PLDの機能・性能試験とピリカ望遠鏡に搭載しての試験観測を早期に実施することを目標とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度に予定していた、惑星雷放電発光検出装置(PLD)の機能・性能試験と、ピリカ望遠鏡に搭載しての試験観測は実施することができなかった。この理由として、十分な研究時間を確保することが多少困難な状況であったため、装置の開発が遅延していた状況が挙げられる。装置の組み上げを徐々に進めてはいるものの、研究のスピードを上げて早期に完成させる必要がある。国内・外研究者と対面で議論し、情報共有や研究動向の調査等は徐々に実施することがてきた。これら総合的な観点から、進捗はやや遅れているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、本計画の最終年度ということもあり、惑星雷放電発光検出装置(PLD)の組み上げ、機能・性能試験、ピリカ望遠鏡に搭載しての試験観測を進める。まずは前年度に引き続きエレクトにクス部とデータサンプリングソフトウェアを完成させ、PLDの組み上げと全系を通しての機能・性能試験の実施、および調整作業を進める。その上で、北海道大学にて機能・性能試験を実施し、名寄市に移設してピリカ望遠鏡に搭載し、焦点調整や光学系調整を行った後に試験観測を実施する。その後、本観測を実施する。国内・外の研究集会にも積極的に参加し、研究の紹介と成果発表に努める。
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