2023 Fiscal Year Annual Research Report
Determination of thermal comfort range based on physiological conditions in the tropics and its application to an adaptive thermal comfort model
Project/Area Number |
20H02313
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
久保田 徹 広島大学, 先進理工系科学研究科(国), 教授 (80549741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐古井 智紀 信州大学, 学術研究院繊維学系, 准教授 (70371044)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 熱的快適性 / 着衣 / 温熱生理 / 適応モデル / 熱帯地域 / インドネシア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,熱帯地域に適用できる人の適応行動を踏まえた温熱環境調節ガイドラインを温熱環境実態調査に基づき提案する。ただし,2022年度中の実施を予定していた現場実測は,新型コロナの流行によって延期された。その後,現場との調整が進み,2023年度中に乾季の現場実測を終えた。 現場実測では,本課題で開発し, 量産した熱放射を遮った中で気温と湿度を計測し,かつ,熱放射と0.2m/s以上の風速を計測し,自動記録する温熱環境計測器を用いて,職場(工場とオフィス)と自宅の乾季の温熱環境を測定した。同時に,延べ182名を対象として,温熱快適性,受容度,温冷感などの官能評価,および,窓の開閉や冷房,扇風機使用などの温熱環境適応行動,着用衣服,活動の調査を行った。また,2023年度にはASHRAEデータベースの着衣,気流データの分析,および既存の温熱適応モデルの分析から,新しい人体熱収支に基づく温熱適応を考慮した快適性モデルを作成した。このモデルでは,衣服と気流による温熱環境適応行動の効果を人体熱収支を通じて反映する。 現在,現場実測データに基づき,経験的に室内の温熱快適域を定め,温熱環境調節ガイドラインの原案を作成している。また,ASHRAEデータベースの温冷感,快適感データの分析から,提案した新しいモデルが既存の温熱適応行動を考慮した温熱快適モデルと比べ,衣服と気流による温熱環境適応行動が温熱快適性に及ぼす影響を正しく評価できているか否かをデータに基づき検証する。さらに,新しく作成したモデルの有効性を,2023年度に取得した現場実測データとの比較から確認していく。また,2021年度に得た温熱適応行動に関するオンライン調査のデータを再分析し,温熱環境適応行動と個人属性の対応,個人の温熱環境に対する満足度について分析する。そして,今後の熱帯地域における温熱環境適応のあるべき姿を検討する。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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