2022 Fiscal Year Annual Research Report
Depelopment of microporous TiO2-ZrO2-organic composite membranes with ultra-high permeability for organic solvent liquid phase separation
Project/Area Number |
20H02505
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
吉岡 朋久 神戸大学, 先端膜工学研究センター, 教授 (50284162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 敬三 神戸大学, 科学技術イノベーション研究科, 准教授 (60423555)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 膜分離 / ナノろ過 / セラミック / キレート配位子 / チタニア / ジルコニア |
Outline of Annual Research Achievements |
1) セラミック膜細孔内液相透過シミュレーションによる透過機構の検討 透過分子の大きさや極性と細孔径が透過性に及ぼす影響を検討するために,細孔表面が-OH基で修飾された細孔径1.8 nm~4.3 nmのTiO2膜モデルを作成した.透過分子として,アルコール(メタノール,1-ペンタノール,ベンジルアルコール),直鎖状アルカン(ヘキサン),芳香族化合物(トルエン)を用いて,ナノスケールの細孔内での液体透過特性を検討した.ヘキサン分子の透過では,細孔径が大きいほど細孔内で均質な液相が形成されやすく,Hagen-Poiseuille則に近い流れが観測されたが,細孔径が小さい場合は,細孔内で不均質な層構造が形成されることで透過性が低下することが示された.同一の細孔径内の透過では,極性分子(アルコール)の方が極性の小さい分子(ヘキサン,トルエン)に比べて透過性が小さく,膜細孔表面との相互作用に由来する透過分子の局在化がセラミック膜細孔内での液体分子の透過性を大きく低下させることが明らかとなった. 2) 疎水性有機キレート配位子による有機溶剤逆浸透膜性能評価 以上のシミュレーション結果を受けて,異なる炭化水素基を有する有機キレート配位子(ACA,ACAiB,ACA2iP)を用いて細孔径と疎水性の異なるTiO2-ZrO2膜を作製し,メタノール/トルエン混合液の逆浸透分離試験を行った.分子サイズが最も小さいACAを用いた膜の疎水性は低く細孔径も小さかったことからメタノールの透過は起こらなかったが,疎水的で細孔径も大きいACAiB,ACA2iP膜では,メタノールの選択透過が観測された.特に,ACAiB膜では,0.1~0.4 kg/(m2 h)の透過流束と100を超える分離係数が観測され,多孔性セラミック膜の細孔径と表面特性を適切に制御することで,有機溶剤の逆浸透分離が可能であることが実証された.
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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