2021 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of hotspot formation mechanism of marine top predators in the waters around Shiretoko
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20H03054
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
三谷 曜子 京都大学, 野生動物研究センター, 教授 (40538279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山村 織生 北海道大学, 水産科学研究院, 准教授 (20371784)
綿貫 豊 北海道大学, 水産科学研究院, 教授 (40192819)
山口 篤 北海道大学, 水産科学研究院, 准教授 (50344495)
中村 知裕 北海道大学, 低温科学研究所, 講師 (60400008)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 生物多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年6月と9月に予定していた乗船調査(北海道大学練習船おしょろ丸,うしお丸)がCOVIDにより中止となったが,7月に漁船や観光船をチャーターしたこと,10月以降に調査を組み直し,2022年の調査に振り替えることで実施した.また,2019年度に実施したおしょろ丸調査のデータ解析と,2009,2011-2020年度に実施したうしお丸調査のデータ解析を進めた. おしょろ丸調査では,知床半島周辺海域の11地点にて,5,100,200,400,1000 mの5層で10 Lずつ採水することができたため,この海水サンプルを用いて環境DNA分析を実施した.海水の濾物からDNAを抽出し,MiFishプライマーを用いてメタバーコーディング解析を行い,魚類相を推定した.得られた魚類のデータを,採水と同時にCTDで計測した水温・塩分情報と比較した. 環境DNAにより17科30種の魚種が検出され,知床半島の東西とも浅い層ではホッケやスケトウダラ,トガリイチモンジイワシ,1000 mの層ではハダカイワシ類が検出され,東側の中層のみにゲンゲ類が検出された.クラスター分析の結果,魚類群集構造は,深度,水温,塩分に影響を受けていることが示された. これにより,知床半島周辺海域では高次捕食者の餌となる生物が高密度に分布していると考えられた.今後はさらに,物理的環境からプランクトン,そして高次捕食者へとどのようにリンクしていくかを明らかにしていく必要がある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年6,9月に予定していた乗船調査はCOVIDのために中止になったが,繰越により2022年度に調査や分析ができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
COVIDが落ち着いた後に乗船調査を実施して,データを得る.オンラインで共同研究を進める他,対面の機会を増やして,共同研究者との打ち合わせを実施する.
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Research Products
(14 results)