2021 Fiscal Year Annual Research Report
精細胞の分化を制御するセルトリ細胞の機能的役割の解明
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20H03162
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小沢 学 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (80608787)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 精子形成 / 精巣 / セルトリ細胞 / 精細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
持続的精子形成は、「精原細胞の維持」と「精細胞の分化」という異なるプロセスがバランスよく厳密に維持されることによって成り立っている。このプロセスには精細管内に存在するセルトリ細胞からのサポートが不可欠であるが、「精細胞の分化」を制御するセルトリ細胞の機能的役割はこれまでのところ殆ど明らかではない。申請者らは、選択的スプライシング制御因子であるPTBP1がセルトリ細胞で高発現することに着目し、セルトリ細胞特異的なPTBP1欠損マウスを作製してその表現型解析を行ったところに、精細胞が減数分裂過程で分化を停止し、雄性不妊になることを見出した。また、セルトリ細胞特異的PTBP1欠損マウスではセルトリ細胞同士の細胞接着に異常が生じ、血液精巣関門が機能不全になることを明らかにした。更に、PTBP1欠損セルトリ細胞では細胞の増殖性が低下することを確認した。現在は、これら機能不全を誘発する分子基盤の解析を進めているところである
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の拡大による影響に伴い、中国のロックダウンで出荷が停止したことにより、遺伝子改変マウス作製に必要な資材(特注核酸)が予定通りに入手できなかった。海外製特注核酸の納品を待ち 、遺伝子改変マウスの作製を7か月延期して実施する必要が生じたことから、当初計画よりも研究の遂行に遅れが生じる結果となった。
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Strategy for Future Research Activity |
遺伝子組み換えマウスを作製し、その表現型の解析をすすめる。また、次世代シーケンサーを用いてRNA-seqおよびRNA-IP-seqを行うことで、PTBP1欠損に起因した遺伝子発現の変動ならびにPTBP1のターゲット分子の特定を行い、セルトリ細胞におけるPTBP1の機能的役割の詳細について明らかにしていく。
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Research Products
(7 results)