2021 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the selection mechanism of transcription termination and polyadenylation sites by using novel proteomic approach
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20H03182
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山口 雄輝 東京工業大学, 生命理工学院, 教授 (50345360)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | RNAポリメラーゼII / 転写伸長 / 選択的RNAプロセシング / 核内構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
構造面からのアプローチ:2021年度はSILAC法により得られたプロテオームのデータ解析を進め、NELF bodiesと共局在する複数のタンパク質を同定した。さらに、PBAP法の水平展開として、核内にドット状の局在を示す3'末端プロセシング因子CF-Imに注目した。HeLa細胞を1,6-ヘキサンジオールで処理したところ、CF-Imの核内局在が変化し、CF-Imの集積が液液相分離によるものであることが示唆された。さらに、熱ショックやその他のストレスを加えたところ、ある種の条件下でCF-Imの核内局在が変化した。以上を踏まえ、1,6-ヘキサンジオール処理-/+でCF-Imの周辺タンパク質がどのように変化するのか、PBAP法で解析すべく準備を進めた。 機能面からのアプローチ:2021年度は選択的ポリ(A)付加(APA)によって細胞内局在が変化する遺伝子Xに注目し、2つのアイソフォームを二重免疫染色することによりシングルセルレベルで選択的PASを可視化する系を構築した。pooled sgRNAライブラリを用いたスクリーニングを行う前に、ポジティブコントロールとなるCF-Imノックダウンによるレポーターの発現変化を、ライブラリスクリーニングを模したFACSの系で調べたが、赤/緑比の顕著なシフトが見られず、実際にスクリーニングを行うには至らなかった。現在、本実験系のトラブルシューティングを進めている。その一方で着眼点を変えて、CF-Imをノックダウンした細胞ならびに1,6-ヘキサンジオール処理した細胞からRNAを抽出し、通常よりも深く読んだRNA-seqデータをDaParsアルゴリズムで解析することによりAPAをゲノムワイドにマッピングした。CF-Imノックダウンと1,6-ヘキサンジオール処理でかなり共通する発現変動・APA変動が見られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
構造面からのアプローチ:当初計画にあったRNAポリメラーゼIIやNELF以外の核内構造にも展開し、液液相分離の観点で興味深いデータが得られており、当初の計画以上に進んでいると自己評価している。 機能面からのアプローチ:当初計画したRFP/GFPデュアルレポーターアッセイ系ではライブラリースクリーニングを進めるのが難しいと判断し、方向転換を余儀なくされた。選択的ポリ(A)付加により異なるアイソフォームを発現する内在遺伝子に注目し、2つのアイソフォームを二重免疫染色することによりシングルセルレベルで選択的PASを可視化する系を構築したが、スクリーニングの直前でポジコンの確認が取れず、トラブルシューティングに時間を割かれている。一方で、着眼点を変えたRNA-seq APA解析によって興味深いデータが得られており、全体として見ればおおむね順調と自己評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
構造面からのアプローチ:2021年度はSILAC法により得られたプロテオームデータの解析、バリデーションを進め、NELF bodiesと共局在する複数のタンパク質を同定した。そこで本年度は、これらタンパク質のノックダウンを行う等より機能解析を進める。2021年度はさらに、3'末端プロセシング因子CF-Imに注目した。CF-Imもまた核内にドット状の局在を示すので、1,6-ヘキサンジオール処理を行なったところ、CF-Imの核内局在が変化し、CF-Imの集積が液液相分離によるものであることが示唆された。そこで本年度は、CF-ImのPBAP法を用いた解析を進め、SILACによりCF-Imと共局在するタンパク質のプロテオーム解析を行う。 機能面からのアプローチ:2021年度は選択的ポリ(A)付加(APA)によって細胞内局在が変化する遺伝子Xに注目し、2つのアイソフォームを二重免疫染色することによりシングルセルレベルで選択的PASを可視化する系を構築し、さらに本実験系を用いてpooled sgRNAライブラリを用いたスクリーニングを行うべく準備を進めた。本年度は、本実験系のトラブルシューティングを行い、ライブラリスクリーニングを行いたい。また、2021年度は着眼点を変えて、CF-Imをノックダウンした細胞ならびに1,6-ヘキサンジオール処理した細胞からRNAを抽出し、通常よりも深く読んだRNA-seqデータをDaParsアルゴリズムで解析することによりAPAをゲノムワイドにマッピングした。そこで本年度は、得られたデータを詳しくデータ解析し、さらにバリデーションを行う。
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[Journal Article] PLZF and its fusion proteins are pomalidomide-dependent CRBN neosubstrates2021
Author(s)
Shimizu, N., Asatsuma-Okumura, T., Yamamoto, J., Yamaguchi, Y., Handa, H., Ito, T.
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Journal Title
Commun. Biol.
Volume: 4
Pages: 1277
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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