2022 Fiscal Year Annual Research Report
Role of lysophospholipid metabolism enzyme Gdpd3 in regulating lipoquality in cancer stem cells
Project/Area Number |
20H03517
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
仲 一仁 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 准教授 (70372688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 直也 国立研究開発法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, ユニット長 (20571798)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | CML幹細胞 / リゾリン脂質 / リゾフォスフォリパーゼD / Gdpd3 / FOXO3a |
Outline of Annual Research Achievements |
近年のリピドミクス解析の技術進展に伴い,様々な生命現象における脂質代謝の役割の解明を指向した『リポクオリティ制御』の研究が注目を集めている.リゾリン脂質やリゾホスファチジン酸 (LPA) はグリセロール骨格に1本の脂肪酸エステル基を持つ脂質分子であり,これまで,脂質メディエータの中間体として考えられてきた.しかし,最近,リゾリン脂質やLPA自身もシグナル伝達や遺伝子発現制御を担うセカンドメッセンジャーとしての機能が解明されつつある.本研究では,慢性骨髄性白血病(CML)のマウスモデルを用いて,CML幹細胞の自己複製能の維持や抗がん剤抵抗性の制御におけるリゾリン脂質代謝酵素Gdpd3の役割の解明を目的とする研究を実施した. これまでに,Gdpd3遺伝子のノックアウト(KO)マウスを樹立し,生体内でのCML幹細胞の維持におけるGdpd3の機能について解析を行った.その結果,Gdpd3によるリゾリン脂質代謝はCML幹細胞の長期間の自己複製能の維持に必須な役割を担うことを解明した.また,Gdpd3 KOマウス由来のCML幹細胞は細胞周期の休眠状態 (G0-G1期) での制御が異常となっており,その結果として白血病発症能が低下していることを明らかにした.さらに, CML幹細胞を移植したマウスに対してチロシンキナーゼ阻害剤 (TKI)の投与を行い,CML幹細胞のTKI抵抗性におけるGdpd3の役割について解析した.その結果,Gdpd3 KO CML幹細胞を移植したマウスでは, TKI投与後の再発が低下していることが判明した.以上の結果から,Gdpd3によるリゾリン脂質代謝は生体内でのCML幹細胞の維持やTKI抵抗性に必須な役割を担うことが明らかとなった.
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Generation of Philadelphia chromosome in human leukemia by DNA breaks on the BCR and ABL1 genes using CRISPR/Cas9 system.2023
Author(s)
Tamai M, Fujisawa S, Nguyen Thao TT, Komatsu C, Kagami K, Kamimoto K, Omachi K, Kasai S, Harama D, Watanabe A, Akahane K, Goi K, Naka K, Kaname T, Teshima T, and Inukai T
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Journal Title
Cancer Gene Therapy
Volume: 30
Pages: 38-50
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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