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2020 Fiscal Year Annual Research Report

Elucidation of the repair mechanism of neuronal DNA damage in Alzheimer's disease based on the functional recovery of BRCA1

Research Project

Project/Area Number 20H03587
Research InstitutionTokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology

Principal Investigator

岩田 淳  地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (40401038)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
KeywordsBRCA1 / タウ / アルツハイマー病
Outline of Annual Research Achievements

初年度として、BRCA1とタウとの共凝集の条件について検討した。まず、当初見いだしたアルツハイマー病でのBRCA1とタウとの共凝集が他のタウ蓄積性疾患においても検出出来るかを検討した。その結果、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、ピック病などのタウオパチーにおいても共凝集が確認された。このことは、BRCA1とタウとの共凝集がアルツハイマー病に特異的な現症ではなく、幅広くタウが蓄積する疾患において生じている異常であること、また、6種類あるタウのアイソフォームの発現状況の異なる各疾患において等しく管査察されることから、タウのアイソフォームには依存しない現症であることを示している。
一方で、タウとの共凝集に必要なBRCA1のドメインの検討を行った。そのため、まず、蛍光タンパク質とタウの融合タンパク質を強発現した培養細胞に、リコンビナントにて作製したタウを試験管内震盪法により凝集させ、凝集シードとした上で添加する事によりタウの凝集を定量可能な実験系を作製した。
そこに、様々な部位を欠損させたBRCA1と蛍光タンパク質の融合タンパク質を強発現させることで共凝集が生じるかを顕微鏡的、生化学的に検討し、共凝集に必要なBRCA1の部位を特定した。その部位はBRCA1の機能的にも重要なドメインである事が先行研究を参照することで判明した。一部の結果は科学論文として発表した(Kurihara et al. Brain Sci, 10(7), 1-20, 2020)。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

本年度実施計画の「AβがDNA傷害を惹起するメカニズムを解明する」,「AβによるDNA傷害がゲノム構造変化と遺伝子発現に与える影響を明らかにする」について,次世代シーケンサによるデータ取得が極めて順調に進み,現段階でほぼ達成されている.この成果をふまえて,令和4年度,5年度に実施予定であった「TauとBRCA1の共凝集を阻害する方法を得る」に進むことが可能であり,研究全体の進捗を更に加速することが可能である.当初の研究計画ではその実施に使用する予定の蛍光顕微鏡を令和2年度よりリースにて導入する予定であったが,本年度に一括購入することで本研究の最終目的であるTauとBRCA1の共凝集を阻害する方法を得る」がさらに加速すると期待される.以上のように,本研究をより進展させることができるため,薬剤スクリーニングとその効果検証の実施に必要な顕微鏡購入費について前倒し使用申請を行った.
令和3年度,4年度,5年度の交付予定額を前倒しして,「TauとBRCA1の共凝集を阻害する方法を得る」を本年度に実施することになるが,もともと予定していた実験を前倒しすることになる以上のことはないため研究遂行上問題はない.具体的な次年度以降の研究計画であるが,令和2年度は,「TauとBRCA1の共凝集を阻害する方法を得る,ヒト剖検脳において病理学的,生化学的検討を行いBRCA1と共凝集するtauにアイソフォーム特異性があるかを明らかにする」であり,購入した顕微鏡による観察を行った。.

Strategy for Future Research Activity

本来の令和3年度は,「In vitro tau凝集モデルでBRCA1の共凝集に必要なドメインを決定する」であり,培養細胞の観察についての解析を行うことであったが、それは既に達成された.令和4,5年度は「BRCA1, tau共凝集を阻害する物質もしくは配列を明らかにする,In vivoでの効果を確認する」を行い,最終目的であるBRCA1の機能回復方法を見つけ出すことで研究目的をより高いレベルで達成することを目指す.
本年度の当初研究計画に加え,追加配分により顕微鏡による観察を行う.具体的には培養細胞,マウス脳切片を使用し,,BRCA1の様々な変異体の遺伝子導入,シード活性を持ったtauの導入により,tauの凝集メカニズムを検討し,また様々な薬剤をスクリーニングすることでその共凝集を阻害する物質,方法を見つけ出す.得られた結果については,本年度の当初計画にある「AβがDNA傷害を惹起するメカニズムを解明する,AβによるDNA傷害がゲノム構造変化と遺伝子発現に与える影響を明らかにする」の結果と総合的に解釈することで,より詳細なアルツハイマー病発症メカニズムの解明を行う.

  • Research Products

    (4 results)

All 2021 2020

All Journal Article (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 2 results) Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Journal Article] Colocalization of BRCA1 with Tau Aggregates in Human Tauopathies2020

    • Author(s)
      Kurihara Masanori、Mano Tatsuo、Saito Yuko、Murayama Shigeo、Toda Tatsushi、Iwata Atsushi
    • Journal Title

      Brain Sciences

      Volume: 10 Pages: 7~7

    • DOI

      10.3390/brainsci10010007

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] YAP-dependent necrosis occurs in early stages of Alzheimer’s disease and regulates mouse model pathology2020

    • Author(s)
      Tanaka Hikari、Homma Hidenori、Fujita Kyota、Kondo Kanoh、Yamada Shingo、Jin Xiaocen、Waragai Masaaki、Ohtomo Gaku、Iwata Atsushi、et al.
    • Journal Title

      Nature Communications

      Volume: 11 Pages: 507

    • DOI

      10.1038/s41467-020-14353-6

    • Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
  • [Presentation] Tau-induced Aggregation of BRCA1 in Tauopathies2021

    • Author(s)
      Masanori Kurihara, Tatsuo Mano, Yuko Saito, Shigeo Murayama, Atsushi Iwata, Tatsushi Toda
    • Organizer
      2021 Asian Oceanian Congress of Neurology
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] タウオパチーにおけるBRCA1とtauの共凝集の検討2020

    • Author(s)
      栗原 正典, 間野 達雄, 齊藤 祐子, 村山 繁雄, 岩田 淳, 戸田 達史
    • Organizer
      第39回日本認知症学会学術集会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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