2022 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of the symptom diversity corresponding to characteristics of brain activity in young children with autism spectrum disorder
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20H03599
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
菊知 充 金沢大学, 医学系, 教授 (00377384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 茂 金沢大学, 子どものこころの発達研究センター, 教授 (00210633)
吉村 優子 金沢大学, 学校教育系, 准教授 (70597070)
廣澤 徹 金沢大学, 子どものこころの発達研究センター, 准教授 (80645127)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 自閉スペクトラム症 / 脳磁図計 / 多動性障害 / 認知機能 / 遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、自閉スペクトラム症(以下ASD)の症状の多様性に着目し、ASD幼児期の脳活動の特徴と、特定の遺伝子多型を考慮しながら、多様性が生じるメカニズムを解明することを目的とした。今回は社会性、言語や運動などの表現型の評価と同時に、幼児用脳磁図計をもちいて脳活動の特徴を数値化した。その上で、ASDや言語発達との関連が報告されている遺伝子多型との関連を解析し、ASDの多様性を踏まえた病態メカニズムの細分化した理解を進めることに努めた。まずは遺伝子多型に注目して、幼児の表現型について検討したところ、rs2710102 A-carrierの健常児は, 幼児期から潜在的な自閉的特性に貢献している可能性を示した。具体的には 診断閾下ASDに関連する遺伝子多型である可能性を国際論文にて報告し、さらに言語発達に遅れのないASD児においては、rs2710102 A-carrierと受容言語能力低下との関連性を報告した。脳磁計の計測においては、知的障害のない純音を受動的に聴いている間に脳磁図データを記録し知的障害のないASD児では、定型発達児に比べて左半球のP1m潜時が有意に早いこと、さらに、ASD児では言語概念能力との間に有意な相関が認められることを報告した。さらにASD幼児とその母親との間の自然な見つめ合い中の脳活動も測定し、ASD児の自然な環境での母親の表情認知中のガンマ振動は、右上側頭溝と右紡錘状回で定型発達児と比較して低下していることを国際論文で報告した。表現型の構造についても詳細に検討した。知的能力に重度な遅れのない,自閉スペクトラム症を持つ児童において,共同注意 というコミュニケーション能力の異常が大きいほど,言語能力の一つである概念類推の能力が低くなることを報告した。多用な症状と、遺伝子、生理学的指標を紐解くためのデータを得ることができた。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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