2021 Fiscal Year Annual Research Report
Clarification of Anesthesia Pharmacology Network by Brain Activity MRI
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20H03630
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
畑 純一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (00568868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮部 貴子 京都大学, 霊長類研究所, 助教 (10437288)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 安静時脳機能MRI / 超高磁場MRI / 麻酔 / コモンマーモセット / パルスシーケンス / 脳機能ネットワーク / グラフ理論 / 意識 |
Outline of Annual Research Achievements |
麻酔・鎮静薬はこの意識を強制的に奪う。これまで多彩な麻酔・鎮静薬が開発され、細胞レベルでの作用機序は明らかにされているが、未だいかにして「無意識」を創出するのか詳細は不明である。この理由として脳内ネットワークに対する作用が未解明であることが挙げられる。これに対し本研究では脳機能イメージングとして脳活動の状況を計測することが可能である安静時脳機能MRI法法を用いることで、作用機序の異なる麻酔・鎮静薬による脳領域間の活動ネットワークを全脳領域間にて解析し、いかにして「無意識」を創出するのかを解明する。またヒトでは使用可能な薬剤に限りがあるため、薬物動態や脳機能がヒトと類似している非ヒト霊長類コモンマーモセットを対象とすることで解明を目指す。 当研究課題では、(1)超高磁場MRIによるrsfMRI実験、(2)麻酔薬を用いた実験、(3) ネットワーク解析の3段構成で研究を進めることで麻酔薬の影響を見出していく。昨年度、 (1) 超高磁場MRIによるrsfMRI実験として、超高磁場MRIによる研究環境を当施設に実装完了と多チャンネルコイルの開発を達成した。また、(2)麻酔薬を用いた実験として、動物処置や頭蓋骨の手術手技を確立させた。本年度はこれらの環境・技術基盤をもとに、これまでに開発した覚醒下での実験環境に合わせて高感度な信号受信を可能とする多チャンネル表面コイルの調整行うことでコモンマーモセットの脳活動計測を試みた。生体のコモンマーモセットを用意し、覚醒下にて計測するためのヘッドポスト手術を行い、覚醒下にて安定したBOLD信号を得るために、3ヶ月ほどMRI環境や騒音を合わせた馴化トレーニングを実施したのちに基準データとなる覚醒下での安静時fMRI実験を行った。結果、安静時でのコモンマーモセットの脳活動を高感度そして高精度に計測することを達成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当研究課題では、(1)超高磁場MRIによるrsfMRI実験、(2)麻酔薬を用いた実験、(3) ネットワーク解析の3段構成で研究を進めることで麻酔薬の影響を見出していく。昨年度、 (1) 超高磁場MRIによるrsfMRI実験として、超高磁場MRIによる研究環境を当施設に実装完了と多チャンネルコイルの開発を達成した。また、(2)麻酔薬を用いた実験として、動物処置や頭蓋骨の手術手技を確立させた。本年度はこれらの環境・技術基盤をもとに、これまでに開発した覚醒下での実験環境に合わせて高感度な信号受信を可能とする多チャンネル表面コイルの調整行うことでコモンマーモセットの脳活動計測を試みた。生体のコモンマーモセットを用意し、覚醒下にて計測するためのヘッドポスト手術を行い、覚醒下にて安定したBOLD信号を得るために、3ヶ月ほどMRI環境や騒音を合わせた馴化トレーニングを実施したのちに基準データとなる覚醒下での安静時fMRI実験を行った。結果、安静時でのコモンマーモセットの脳活動を高感度そして高精度に計測することを達成した。昨年度は、covid-19の影響で資材調達が遅れたため、”やや遅れている”といった自己評価であった。本年度はシステムテストが順調に進み昨年度の遅れを取り戻しかつ本年度予定していた段階まで研究を進めることができた。よって、おおむね順調と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
麻酔・鎮静薬はこの意識を強制的に奪う。これまで多彩な麻酔・鎮静薬が開発され、細胞レベルでの作用機序は明らかにされているが、未だいかにして「無意識」を創出するのか詳細は不明である。この理由として脳内ネットワークに対する作用が未解明であることが挙げられる。これに対し本研究では脳機能イメージングとして脳活動の状況を計測することが可能である安静時脳機能MRI法(resting state - functional Magnetic Resonance Imaging; rs-fMRI) 法を用いることで、作用機序の異なる麻酔・鎮静薬による脳領域間の活動ネットワークを全脳領域間にて解析し、いかにして「無意識」を創出するのかを解明する。またヒトでは使用可能な薬剤に限りがあるため、薬物動態や脳機能がヒトと類似している非ヒト霊長類コモンマーモセットを対象とすることで解明を目指す。 当研究課題では、(1)超高磁場MRIによるrsfMRI実験、(2)麻酔薬を用いた実験、(3) ネットワーク解析の3段構成で研究を進めることで麻酔薬の影響を見出していく。これまでに、超高磁場MRIによる研究環境を当施設に実装完了と多チャンネルコイルの開発を達成、動物処置や頭蓋骨の手術手技を確立、覚醒下での実験環境に合わせて高感度な信号受信を可能とする多チャンネル表面コイルの調整行うことでコモンマーモセットの脳活動計測を達成した。次年度は、覚醒下において複数個体の脳活動データの取得とイソフルラン麻酔下での脳活動データの取得を試みる。
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[Presentation] q-Space Myelin Map imaging for longitudinal analysis of remyelination in multiple sclerosis patients treated with dimethyl fumarate, follow-up results2021
Author(s)
K. Kufukihara, S. Kitagawa, K. Sekiguchi, Y. Sato, M. Tanikawa, J. Hata, S. Suzuki, M. Nakamura, H. Okano, J. Nakahara
Organizer
37th Congress of the European Committee for Treatment & Research in Multiple Sclerosis
Int'l Joint Research
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[Presentation] The Caffeine stimulation caused changes in brain activity, which were analyzed by rs-fMRI2021
Author(s)
Mitsuki Rikitake, Junichi Hata, Sachiko Notake, Karen Kurokawa, Ken Ito, Hinako Oshiro, Yawara Haga, Fumiko Seki, Daisuke Yoshimaru, Takako Shirakawa, James Hirotaka Okano
Organizer
The 49th Japanese Society for Magnetic Resonance in Medicine
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