2021 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive identification of responsible regulatory molecules that define the seizure periodicity and inflammatory diversity of autoinflammatory diseases
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20H03719
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
増本 純也 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 教授 (20334914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉浦 孝一郎 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 教授 (00304931)
竹田 浩之 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 准教授 (40609393)
澤崎 達也 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 教授 (50314969)
右田 清志 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60264214)
川上 純 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (90325639)
古賀 智裕 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (90537284)
堀内 浩幸 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 教授 (80243608)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 自己炎症疾患 / インフラマソーム / ヒトタンパク質アレイ |
Outline of Annual Research Achievements |
自己炎症疾患は、自己抗体や自己反応性T細胞の介在しない炎症疾患で、単一の責任遺伝子のコードする疾患責任タンパク質の機能異常が原因とされている。しかしながら、『自己炎症疾患の炎症発作にはどのような分子群や環境因子が関わって全体像を構成しているのか?』という本研究課題の核心をなす学術的「問い」について明確な答えはなく、自己炎症疾患の全貌は未だ完全に解明されていない。 そこで、本研究は、『自己炎症疾患責任タンパク質の周囲で働く未知の協働分子群が疾患のトリガーや炎症発作の周期性を規定し、それらの分子の組織局在が病態を規定する』いう仮説を検証することを目的とする。 この仮説を証明できれば、自己炎症疾患の原因を単一分子の遺伝子変異に限定することなく、一塊の分子群の異常として再定義することができる。 本研究では、コムギ無細胞タンパク質合成によるヒトタンパク質アレイを用いて、自己炎症疾患責任遺伝子産物と相互作用して協働するタンパク質を多数同定した。これらのタンパク質が実際に細胞内で協働しているかを明らかにするために、現在、近位依存性ビオチン化酵素を使った細胞内での検証実験を進めている。また、新規に同定したタンパク質のモデルマウスを使った個体での検証実験を行ってる。これらの分子の発現の異動が病態に寄与する可能性を示すデータが得られ、現在、論文投稿中である。 加えて、炎症発作のトリガーのひとつの候補として、アミロイド線維の可能性を仮定して検証したところ、数種のタンパク質のアミロイド形成とインフラマソーム形成との関係を明らかにすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
9600低分子化合物のHTSによって、新規のクリオピリン関連周期熱症候群(CAPS)に対する治療剤候補を同定することができた。また、24kHUPAのHTSによって新規のNLRP3協働タンパク質を同定することができた。デスドメインスーパーファミリータンパク質の総当たりスクリーニングによって、新規のデスドメイン間相互作用を発見している。以上のことからおおむね順調に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
9600低分子化合物のHTSによって、クリオピリン関連周期熱症候群(CAPS)であるマックルウェルズ症候群の治療用医薬組成物を同定することができた。また、24kHUPAのHTSによって新規のNLRP3協働タンパク質を同定することができた。デスドメインスーパーファミリータンパク質の総当たりスクリーニングによって、新規のデスドメイン間相互作用を発見した。今後、これらのタンパク質相互作用が個体の生理的条件下で、どのように病態形成に関与しているかを明らかにする。
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Research Products
(9 results)