2022 Fiscal Year Annual Research Report
Genetic assessments to detect patients requiring prophylactic total pancreatectomy for the prevention of pancreatic cancer.
Project/Area Number |
20H03753
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
大塚 隆生 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (20372766)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷本 昭英 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (10217151)
山口 浩 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (20510697)
三森 功士 九州大学, 大学病院, 教授 (50322748)
東 美智代 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 准教授 (60315405)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 膵癌 / 発癌 / 早期診断 / ゲノム / 予防 / クローン拡大 |
Outline of Annual Research Achievements |
併存膵癌を持つIPMNの特徴的ゲノム異常の同定を目的とした。まずスクリーニングとして併存膵癌を有するIPMNと併存膵癌を有さないIPMNをそれぞれ5検体選択し、278遺伝子をターゲットとした網羅的遺伝子解析を行った。このなかで併存膵癌を有するIPMNにKLF4変異を1例に認めたため、さらにこれに着目してvalidationを行った。併存膵癌を有するIPMNと併存膵癌を有さないIPMNをそれぞれ10検体選択し、KRAS、GNAS、KLF4の3遺伝子に特化して高感度遺伝子変異解析を行ったところ、併存膵癌を有するIPMNの3例のみにKLF4変異を認めた。 KLF4変異は良性IPMNで頻度の高い変異であることが報告されており、また併存膵癌を有するIPMNも良性の分枝型IPMNの頻度が高いことも指摘されていたため、本研究結果はそれを支持するものであった。良性の分枝型IPMNの頻度は非常に高く、その中で併存膵癌を発症するものの予測が課題であった。本研究はKLF4変異の存在が膵癌発症を予測するマーカーとなる可能性を示したもので、将来の膵癌発症予防や膵癌早期診断へつながる道筋をつけた意義を有する重要な研究成果であった。 今後の課題として、良性の分枝型IPMNに併存膵癌が合併する機序解明、良性のマーカーであるKLF4変異の併存膵癌発生メカニズムへの関わり、KLF4変異の同定に適しているliquid biopsy sampleの選別、KLF4変異同定と予防的膵全摘術適応患者の同定、が挙げられる。Liquid biopsyに関しては、現在十二指腸液に着目し、検体採取を開始したところである。また発癌機序解明に関しては、細菌叢との関りについて、クローン拡大の視点から解析している所である。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(4 results)