2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the effect of Microorganism of the body on the origin and rupture of the intracranial aneurysms and development of preventive measure of the subarachnoid hemorrhage
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20H03796
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
森田 明夫 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (60302725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲野 和彦 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (00379083)
清水 則夫 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 准教授 (30226245)
村井 保夫 日本医科大学, 医学部, 准教授 (30287750)
筋野 智久 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (40464862)
青木 友浩 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (40633144)
塩澤 裕介 日本医科大学, 医学部, 助教 (60801511)
野崎 和彦 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90252452)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | くも膜下出血 / 未破裂脳動脈瘤 / う蝕原性細菌 / 腸内細菌 / bioproduct / バイオインフォマティクス / 腸ー脳相関 / 遺伝子解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は脳動脈瘤の形成や破裂にどのように体内細菌叢が関与するのかを解明し、その制御によって動脈瘤形成や破裂を防止する手段の開発を目指す研究である。う蝕原性細菌のS. Mutans cnm+株は一般患者に比較し有意にくも膜下出血患者に多いことが示されており、血管侵襲性も示されている。まずこの口腔内細菌の頻度をくも膜下出血患者、未破裂脳動脈瘤患者、対照患者で比較すること。合わせて便の細菌叢、血液内bioproductの組成を検討する。またそのような体内細菌叢の違いは、遺伝性はもとより、生活習慣とも大きく関わっており、その関与を検証すべく患者データベースの構築を行った。22020年度は本研究体制を構築し、研究倫理倫理申請を行い、また国際共同研究でも用いる共通データベースを構築し、症例集積を開始した。2020年には約30症例のデータ及び検体が集積された。covid-19の流行により患者一般の受療行動が制限され、ドック等の検診で発見されることの多い未破裂脳動脈瘤の患者が減少し、予定より症例集積が遅れたため、一部の研究費を繰越して、2021年に集積検体の遺伝子解析による菌叢の同定を実施する予定としている。得られた遺伝子解析データ及びbioproductの解析結果は、集積された臨床情報と併せてバイオインフォマティクス解析を行い、くも膜下出血や脳動脈瘤の構築に関与する菌種また菌により生産されるbioproductを同定したい。 さらに、同定された菌やbioproductがどのように動脈瘤の形成や破裂に影響するのか、機序の解明をラットモデルを用いて実施する準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
covid-19の流行によって、検診などで偶発的に発見される未破裂脳動脈瘤の患者が減少し、検体集積に時間がかかった。COVIDの流行が治れば、患者集積は順調に進むと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究体制をととのえたので、患者データベースの構築、検体の集積を進める。さらに多くの症例を集積するために研究協力施設を募集する。検体がある程度の数集まった段階で、口腔内細菌の培養・同定、遺伝子解析、便検体のDNA抽出、遺伝子解析による菌叢の検出を、疾患や生活習慣による相違を検証する。その上でターゲットとなる菌やbioproductが明らかとなった段階でラットモデルを用いてどのような機序で動脈瘤が形成され破裂するのかを解明する。
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Research Products
(3 results)