2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of opitimal drug screening using 3D in vitro prostate cancer organoid
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20H03806
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
松山 豪泰 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70209667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩中 淳 武庫川女子大学, 薬学部, 教授 (20164759)
塩田 真己 九州大学, 大学病院, 講師 (20635445)
平田 寛 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (40781307)
清木 誠 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50226619)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 骨微小環境 / 前立腺癌 / 原発巣微小環境 / in vitroモデル / ARAT |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)骨微小環境モデルを用いた検討 去勢抵抗性前立腺癌株(C4-2)を骨芽細胞分化後の本モデルに播種し、新規アンドロゲンシグナル遮断薬(ARAT)の感受性比較、アビラテロン、デュタステリド併用抗腫瘍効果および骨微小環境下の各種遺伝子発現の変動を検討した。その結果、骨微小環境下ではTGF-βおよびEMT関連分子(Snailなど)の発現が培養後半になるほど亢進しており、これらの因子が臨床的骨転移形成に深く関与することが示唆された。またアビラテロン、デュタステリドは単剤より併用により相乗効果があること、併用により腫瘍内のアビラテロン濃度上昇、3ケト5αアビラテロン(アビラテロン誘導体で、5α還元酵素により誘導され、抗腫瘍効果をブロックする)の低下を認め、デュタステリドの5α還元酵素阻害作用による相乗効果が証明された。一連の結果はAACR2020で発表し、現在論文投稿中である。 (2)前立腺癌原発巣微小環境モデルの構築 前立腺全摘検体および転移性前立腺癌生検検体を用いて10例のオルガノイドを樹立し、ストック保存している。また樹立したオルガノイドにGFP導入を試み、少ないながら成功している系もある。また前立腺全摘検体より癌周囲の線維芽細胞を分離培養後、SV40を用いて不死化させ、RFP導入を試みている。並行して上記C4-2(GFP導入済)スフェロイドをマトリゲルおよびキトサンナノファイバー基盤下(3D培養)で、不死化繊維芽細胞(CAF)と同時培養を行い、CAFの有無がC3-4増殖に与える影響と培養上清中のエクソソームの有無の検討を行っている状態である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前立腺癌骨微小環境モデルは完成しているが、原発巣微小環境モデルが未完成の状態である。理由の一つにRFP導入不死化CAF作成の困難さがある。新型コロナ感染の世界的流行により必要な試薬(海外)の到着が大幅に遅れており、つい最近不死化実験が開始された現状である。本実験に必要な他の薬剤や試薬、キットも軒なみ到着が遅れている状態である。
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Strategy for Future Research Activity |
前記がうまくいかなかった際の代替案として市販されている前立腺癌由来不死化線維芽細胞にRFPを導入してモデルを完成させ、不死化CAFが前立腺癌細胞に及ぼす影響をエクソソームの観点から検討することを計画している。また樹立したオルガノイドのうち、GFP導入が可能であったものは1-2であり、GFP導入オルガノイドの樹立をできるだけ増やす計画である。また原発巣微小環境モデルが完成したらストックしてあるGFP導入オルガノイドを用いて各種ARATの感受性試験を行い、薬剤投与前後の1細胞を用いた遺伝子プロファイリングを開始する予定である。
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Research Products
(3 results)