2020 Fiscal Year Annual Research Report
特別な支援を要する看護学生への教育力育成プログラムの開発
Project/Area Number |
20H03970
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
安酸 史子 関西医科大学, 看護学部, 教授 (10254559)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 賢長 福岡県立大学, 看護学部, 教授 (10252537)
北川 明 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 教授 (20382377)
中嶋 恵美子 福岡大学, 医学部, 教授 (30461536)
山住 康恵 共立女子大学, 看護学部, 准教授 (30553052)
日高 艶子 聖マリア学院大学, 看護学部, 教授 (50199006)
太田 祐子 関西医科大学, 看護学部, 准教授 (70349778)
西村 優紀美 富山大学, 学術研究部教育研究推進系, 准教授 (80272897)
佐藤 亜紀 産業医科大学, 産業保健学部, 講師 (80435130)
上山 千恵子 関西医科大学, 看護学部, 助教 (90751587)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 発達障害 / 看護学生 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は、特別な支援を要する看護学生の特徴とその学修支援内容の明確化を目的に、全国の看護学校・養成所全てに対して、アンケートを実施することが目標であった。そのために、(1)「特別な支援を要する看護学生への教育力育成プログラムの開発-特別な支援を要する看護学生の特徴とその学修支援内容の明確化に関する調査」のアンケート内容の検討・アンケートの作成、(2)研究倫理申請、(3)全国1064校の看護学校・養成所に依頼し、オンラインにてアンケート調査を実施した。 アンケート内容では、現在またはこれまでに行ってきた特別な支援の対象とその内容についてとし、支援の対象者には、身体障碍、精神障害(発達障害含む)のみならず、診断のない学修・指導困難者も含むこととした。内容については、講義、演習、実習、その他の場面において、それぞれどのような困難があり、何をどのような目的で支援したか、支援の方向性、支援開始のきっかけ、合理的配慮の内容、指導困難であった場面や理由を尋ねた。郵送での依頼に際しては、研究者らが作成した「発達障害傾向にある看護学生の支援ガイドライン」(A4版29頁)を同封した。QRコードを読み取り回答は WEBとした。 結果、177件の回答があった。設置主体は国立8校、公立54校、私立94校、その他13校、未記入8校。専門学校114校、短期大学4校、4年制大学40校、その他15校、未記入4校であった。障害のある学生支援について協議・検討する委員会があるのは22校(12.4%)のみであり、障害のある学生を支援する担当者は教員が支援担当者を兼任しているのが129校(72.9%)であった。 事例では、1事例のみの記載が135事例、総数で145事例の記載が得られた。障害の種類(複数選択可)としては自閉スペクトラム症と注意欠如多動症が最も多く次いで摂食障害であった。事例の詳細な分析は次年度行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各施設の責任者に郵送で依頼して担当者にWEB調査をしてもらったため、リマインド連絡が出きず、回収率は低かった。アンケート調査が予定より数か月遅れたものの、年度内に実施できたので、おおむね順調に進展していると評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度は特別な支援を要する看護学生への支援に要求される教師の能力の具体化を目的とし、デルファイ法を用いて専門家の意見を集約する。 具体的には、(1)令和2年度に実施したアンケート調査の分析を引き続き行い、回答の得られた145事例について分析し、多数回答のあった対象とその支援場面において、どのような能力が必要であるか列挙する。(2)支援を専門とする教員50名をリストアップする。支援を専門とする教員の条件としては、、看護学生の特別な支援を行ったことがあるものでかつ支援を専門とする大学組織に所属しているもの、または看護学生に対する特別な支援の事例研究発表を行っている教員とする。(3)よく見られる対象と場面ごとに必要な能力を列挙し、デルファイ法を用いて専門家にアンケート調査を行う。(4)デルファイ法で、列挙された能力に対し重要さの点数をつけ、重要さの一致率が80%を超えるまで繰り返す。(デルファイ法3回を想定)
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Research Products
(1 results)