2020 Fiscal Year Annual Research Report
患者報告アウトカムを用いた小児脳腫瘍患者の認知機能・QOL向上支援プログラム開発
Project/Area Number |
20H03994
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 伊織 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (20622252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
副島 尭史 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (00768989)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 小児がん / 脳腫瘍 / 患者報告型アウトカム / 生活の質 / QOL / PRO |
Outline of Annual Research Achievements |
小児脳腫瘍経験者には、認知機能障害をはじめ多くの合併症と生活の質(QOL)低下があり、特に支援の必要な集団である。経験者の健康関連QOL(特に認知機能に関連するQOL) 向上のために、看護師は、経験者が生活の中で認知機能低下とそれに伴う困りごとに気づき 対処することを支援できると考えられる。そこで本研究は、患者報告アウトカム(PRO)を 用いて患者の困りごとを同定し、結果に応じ必要な相談・支援に繋げる介入プログラムを開 発するために必要な、複数の課題を遂行することを計画した。 2020年度は特に、【計画1】スクリーニングに最適なPRO(患者報告アウトカム)を検討した。【計画2】実用性の高いePRO(電子版PRO)の開発に着手した。また、ePROが紙によるPRO(質問紙)と変わらない計量心理学的特性を持ち、これまでの研究と比較可能であることを示した(Sato I, et al. Journal of Patient-Reported Outcomes. 2020; 4(1): 49)。【計画3】海外および日本での最新の状況の情報収集 については新型コロナウイルス感染症流行の影響によりオンラインでの実施となるなどの対応が必要であった。【計画4】プログラムおよび看護師向け教育資料の作成 については令和2年10月までに事前準備を行い令和3年3月までに実施する予定であったが、新型コロナウイルス感染症流行の影響により実施方法の相談・調整・方針決定が必要となり、繰越を行って令和3年度中に実施した。以上から、令和3年度に継続してデータ収集・解析を行う基盤を整えたといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
複数の課題(計画)でそれぞれ、当初の予定以上に進捗しているものも、やや遅れており繰越を必要としたものもあった。全体としておおむね順調に進展していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続く令和3年度事業においても引き続きのデータ収集を行うが、新型コロナウイルス感染症の流行は長引くことが予想されるため、データ収集方法の検討・再検討は引き続き行う必要がある。交通費・旅費がかからなくなっているが、それを可能な範囲で費目間流用させていただき、オンラインでデータ収集できるシステムの構築等を計画している。
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Research Products
(2 results)