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2021 Fiscal Year Annual Research Report

社会性低下の神経機構の解明と臨床介入による検証

Research Project

Project/Area Number 20H04037
Research InstitutionBIWAKO PROFESSIONAL UNIVERSITY OF REHABILITATION

Principal Investigator

三谷 章  びわこリハビリテーション専門職大学, リハビリテーション学部, 教授 (50200043)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中井 隆介  京都大学, こころの未来研究センター, 特定講師 (10576234)
塚越 千尋  藍野大学, 医療保健学部, 講師 (20782478)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords社会性 / リハビリテーション / 内側前頭前皮質 / ドパミン / 共感性
Outline of Annual Research Achievements

集団の中で他者との相互関係を良好に保ち適応的に生活することが困難になる社会性低下の神経基盤に関して、これまでの研究で内側前頭前皮質が深く関与することが観察された。ドパミン作動性ニューロンは社会的行動発現に関わる意欲や情動制御に関与することが知られている。本年度は内側前頭前皮質におけるこのドパミン作動性ニューロンネットワークと社会性低下の関連性について検索した。ラットにその社会的行動の活動低下を導くためにその発達期間(生後3週目から6週間)を単独隔離飼育した隔離飼育群を作製し、通常の群飼育をしたグループ飼育群をその対照群として、内側前頭前皮質におけるD1ドパミン受容体(D1R)、D2ドパミン受容体(D2R)、ドパミン作動性ニューロンのマーカーとなるTyrosine Hydroxylase(TH)それぞれの分布について免疫組織化学的染色法を用いて比較検討した。その結果、PLでのTH陽性神経終末は、グループ飼育群においてI、V 、VI層に多く、II、III層では少ない分布が観察され、隔離飼育群においてはこの浅層(II、III層)の分布が増加する傾向が観察された。D1R、D2Rについては、隔離飼育群でD1R陽性反応がやや増加する傾向が観察される場合もあった。
また社会性形成の基本的要因の一つである共感性についてこれまでに行ったヒト脳磁場計測装置を用いた実験で、共感性の高い人は共感性の低い人と比較して他者の共感的行動を含む社会的交流場面を観た際に両側内側前頭前皮質と左内側頭頂後頭溝領域に有意な活動増加を起こすことが観察された。本年度はこの活動増加について解析を行い、両側内側前頭前皮質は他者の心的状況を把握することに左内側頭頂後頭溝領域は他者の状況を自己に投影することにそれぞれ関与していることが推察された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初計画していた内側前頭前皮質におけるドパミン作動性神経系の分布と脳磁場計測装置を用いて得られた結果についてそれぞれ解析することができた。

Strategy for Future Research Activity

テレメーター組立作業における世界的な半導体不足の影響も減弱し、集団行動中のマウスのPLとILのニューロン活動を無線送信するテレメーターを本格的に作動させることができるようになった。今後はこの装置を用いて集団におけるマウスの社会的行動発現にPLおよびILの相反的活動がどのように関わっているかについて解析する。

URL: 

Published: 2023-12-25  

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