2022 Fiscal Year Annual Research Report
In search of analytical method for genetic testing
Project/Area Number |
20H04062
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
竹越 一博 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40261804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 淳 金沢大学, 附属病院, 特任教授 (10307952)
渡部 厚一 筑波大学, 体育系, 准教授 (30447247)
菅澤 威仁 筑波大学, 医学医療系, 助教 (60821840)
竹村 瑞穂 日本福祉大学, スポーツ科学部, 准教授 (70634351)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 遺伝子ドーピング検出法 / リキッドバイオプシー / RNA-seq |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、遺伝子ドーピングは、その検出は非常に困難であり、確立された検出方法が世界的にみても存在しないことは極めて問題である。遺伝子ドーピングによる規則違反は世界的にも1例も公には報告されていない。 「遺伝子ドーピング」の1つに、治療を目的としない競技力向上が目的(エンハンスメント)の体細胞操作がある。この体細胞操作とは、遺伝子治療と同様に、ある組織に限定して人為的に変異を導入することで、後天的な変異つまり体細胞変異を作ることである。理論的には、体細胞変異を導入した組織にのみ「ベクター及び外因性遺伝子」が限局して発現しているため、血液や尿からは検出が不可能で遺伝子ドーピングの探知は困難である。他方、現役のアスリートから遺伝子検査目的で筋生検や組織生検を行う事は、侵襲性を考えると事実上不可能であることから、非侵襲的、あるいは侵襲度が低い検体(血液や尿)を用いた遺伝子ドーピング検出法の開発が求められてきた。 つまり検査能力の優れた遺伝子ドーピングの非侵襲的な検出法として、リキッドバイオプシーの概念を応用することが好ましいと考えた。今回、アデノウイルスに生体で機能する遺伝子、今回はヒトのエリスロポエチン遺伝子(hEPO)を組み込みマウスに静脈注射した。アデノウイルスは肝臓に集まり、同所でヒトエリスロポエチンタンパクへの翻訳から血中への放出を経て、実際に赤血球が増加するモデルを作成した。本モデルにおいても定量PCR (qPCR)により末梢血の血球分画から外因性hEPOを検出できた。さらに末梢血からのRNAを用いてRNA-seqを施行し、多数の高感度なRNAマーカーを同定できた。 以上まとめると、「遺伝子ドーピング」は、遺伝子編集技術の登場により実用化が非常に懸念されている。対策として、がんゲノムで利用されている「リキッドバイオプシー」が最適な検査法と考えられる。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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