2020 Fiscal Year Annual Research Report
Robot patient system that dramatically improves learning transferability by the effect of a patient view
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20H04261
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
太田 順 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (50233127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金井パック 雅子 関東学院大学, 看護学部, 教授 (50204532)
前田 樹海 東京有明医療大学, 看護学部, 教授 (80291574)
桑原 教彰 京都工芸繊維大学, 情報工学・人間科学系, 教授 (60395168)
緒方 大樹 東京工業大学, 情報理工学院, 特任准教授 (80598037)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ロボット / 看護学 / 学習転移性 / 車椅子移乗 |
Outline of Annual Research Achievements |
車椅子移乗動作における事故事例とヒヤリハット事例に対するリスクアセスメントに基づいて,患者の安全性という観点から重要な局面を同定した. 具体的には 2つのリスクマトリックスの作成とそれらの統合,そしてリスクマトリックスに基づいた局面の同定法について検討した. リスクマトリックスとは,リスクの大きさを頻度と危険度によって評価する表である.車椅子移乗動作における事故事例やヒヤリハット事例を集めた書籍と,インターネット上のデータベースという2つのソースから,2つのリスクマトリックスを作成した. 次に,作成した2つのリスクマトリックスを統合し,事例とリスクをまとめて網羅的に対応させる過程とその結果について述べた.事故における似た要因でまとめる際には,頻度は足して(実質的には高い方を採用),危険度は高い方を採用し,対応動作は重複を除いて併記した. リスクマトリックスに基づいた,患者の安全性という観点からリスクの高い動作の同定をおこなった.得られた結果として「一人で介助する」「バランスをくずした患者を支えられない」「患者とのタイミングやバランスがうまく取れない」という要因が最もリスクが高いものとして抽出できた.リスクマトリックスから,事故の原因となった動作とそのリスクを抽出した .結果として,座り動作や向きを変える動作に比べて,患者を支えながら立ち上がらせる局面において,最も患者の怪我のリスクが大きくなることが明らかになった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年目指していたリスク評価をきちんと行い,車椅子移乗動作全体において,「患者の安全性」の観点から重要な動作を明らかにすることができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
ロボットで対象とする動作の改良に用いる基礎データを収集するために 実際の人の動作を計測する.具体的には,車椅子移乗動作において人に加えられる力やトルクと,それに対する応答としての患者の動きの関係を明らかにすることを目的として,実際の人を対象とした実験を実施する. これより人の動作をモデル化する.
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Research Products
(2 results)