2020 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of double strangeness interaction using hypernuclei
Project/Area Number |
20J00682
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
吉本 雅浩 岐阜大学, 教育学部, 特別研究員(PD) (40854964)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | ダブルハイパー核 / 原子核乾板 / エマルション / J-PARC / ダブルストレンジネス / グザイハイパー核 / 機械学習 / 全面探査法 |
Outline of Annual Research Achievements |
従前より進めていたJ-PARC E07実験のハイブリッド法によるダブルハイパー核研究を以下のように進めた。 (1)E07実験とE373実験で見つかったグザイハイパー核の4事象の詳細解析を進めた。うち2例はこれまで見つかっていたグザイ粒子と窒素原子のより深い新しい束縛状態を示唆する事象であり、二重ストレンジネス相互作用の新たな知見である。論文はarXiv(2103.08793)で公開し、欧文誌に投稿中である。(2)SPring-8の結像型X線顕微鏡を用いて、非破壊でエマルション中のダブルハイパー核事象を複数の角度から観察する方法を確立した。通常の解析で用いられる光学顕微鏡では分解能の制約から構造が決定できなかったダブルハイパー核事象の構造を決定した。2021年度に論文として発表予定である。(3)グザイ原子からのX線を高いS/Nで解析するための事象解析を行った。信号事象であるグザイ粒子は、上流から入射した飛跡がエマルション中で静止し他のフラグメントを放出するシグマストップと呼ばれる特有の構造を持つため、得られた事象を確認・精査し、信号事象のみで構成されるX線スペクトルを報告した。 さらに、ハイブリッド法より10倍のダブルハイパー核の発見が期待される全面探査法の開発も進めた。 (4)高湿度環境耐性の高い新型ピエゾ素子を導入し、その駆動試験を行った。新型ステージの振動評価を行い、ピエゾ素子と組み合わせることで毎秒1.8視野でエマルションの読み取りが可能であることを示した。(5)機械学習の一種であるConvolutional Neural Network(CNN)を用いて、ダブルハイパー核に似た分岐点を有するアルファ崩壊連続事象を対象とした自動識別法を開発し、従来方法に比べて6倍以上のS/N比を実現し、論文として報告した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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[Presentation] J-PARC E07 実験で検出したツインハイパー核の解析2020
Author(s)
笠置歩, 仲澤和馬, 吉本雅浩, Aung Nay Lin Nyaw, Phyo Myat Lin, 西村直己, 吉田純也, 齋藤武彦, 江川弘行, 中川真奈美, AbdulMuneem, Enqiang Liu, 藤田 真奈美, 早川修平
Organizer
日本物理学会 2020年秋季大会
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[Presentation] ダブルハイパー核の大統計検出のための、機械学習を用いた原子核乾板中事象の分類2020
Author(s)
吉田純也, 江川弘行, 笠置歩, Enqiang Liu, Yue Ma, Abdul Muneem, 中川真菜美, 仲澤和馬, 齋藤奈美, 齋藤武彦, 瀧雅人, 田村裕和, 田中良樹, 吉本雅浩
Organizer
日本物理学会2020年秋季大会
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