2021 Fiscal Year Research-status Report
単語ストレスを主な手がかりとした日本語母語英語学習者のリスニング過程に関する検討
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20K00590
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Research Institution | University of Marketing and Distribution Sciences |
Principal Investigator |
山本 勝巳 流通科学大学, 人間社会学部, 准教授 (40249818)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | リスニング / 日本人英語学習者 / 単語アクセント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本語母語英語学習者のリスニング過程を解明することである。リスニングの最初の課題は一続きの音声入力から、意味の単位となる単語を切り出すことである。 日本語がかな1文字に相当するようなモーラを時間の単位とし(mora-timed)、高さアクセントを持つ言語であるのに対して、英語は強勢が時間の単位である(stress-timed)とともにアクセントの手がかりともなる言語である。それぞれの言語の話者は、母語に合わせた単語境界の知覚を行っていると報告されていることから、日本語母語話者の英語リスニング過程は興味深い研究領域であると考えられる。 一つ目の実験として、英語母語話者に対して行われたストレス付与に起因する音質変化の知覚実験と同様の内容を日本語母語英語学習者に対して行うよう準備していた。刺激ペアとしてmusic/museumにおけるmus-、admiral/admirationにおけるadmi-といった音韻列など実験用刺激一式を、オリジナル実験の実施者から入手し準備を進めていたが、2020年度当初からのコロナ禍の影響が大きく残り、ソーシャル・ディスタンシングが指示され他者との接触が忌避される状況下では、実験協力者と実験者が狭い空間に入り、ヘッドフォンを装着して知覚実験を行うという枠組みでの実験実施は引き続き困難であった。当初実験協力者として想定していた学生も大学生活を厳しく制限され、学外者の大学構内への立ち入りが公式には禁止された状況下で、結局2021年度も一切の実験は行えておらず、ひたすら文献研究に明け暮れた一年だった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度来のコロナ禍の影響で、ソーシャル・ディスタンシングが指示され他者との接触が忌避される状況下では、実験協力者と実験者が狭い空間に入り、ヘッドフォンを装着して知覚実験を行うという枠組みでの実験実施は困難であった。また、こうしたミリ秒単位の反応を収集する実験では転送速度等が保証されないオンラインでの実験実施も困難であると思われる。 当初実験協力者として想定していた学生も課外活動の実施を厳しく制限され、学外者の大学構内への立ち入りが禁止される状況で、心理的にも協力依頼が難しかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に入り本学においても対面講義がほぼ実現され、ワクチン接種も進んでいる状況となった。こうした状況の変化により、適切な予防策をとった上での実験協力も今年度は可能と判断している。
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Causes of Carryover |
昨年度までコロナ禍の影響で、実験協力者と実験者が狭い空間に入って、ヘッドフォンを装着して知覚実験を行うという旧来の枠組みでの実験実施は極めて困難であった。オンラインでの実験実施の精度保証のない状況で実験協力を依頼することも難しかったため、実験実施の環境構築・謝金等の出金がないままに当該年度が終わったためにこれだけの金額が生じた。 今年度は現状では対面での実験協力も許容されるものと考えているので、とにかくできるだけ多くの実験協力者を集めたいと考えている。
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