2021 Fiscal Year Research-status Report
地域の日本語教育における各分野の専門家と日本語教師との協働の研究
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20K00725
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
俵山 雄司 名古屋大学, 国際機構, 准教授 (30466685)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 地域日本語教育 / 専門家 / 日本語教師 / 協働 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、2つの市町村に調査者が出向き、そこが運営している外国人住民向けの日本語教室において実施された、専門家(行政職員)による生活情報についての出前講義に参加し、映像・音声データを収集するとともに、後日オンライン会議ツールを使用して担当した行政職員の方へのインタビューも行った。 市町村Xでは、2021年10月に2回行われた行政職員によるゴミの出し方講座に参加し、同月に担当した行政職員の方1名にインタビューを行った。そこでは、外国人住民との接触経験、同様の講義経験の有無、事前の打ち合わせの内容、講義の事前準備・実施中に考えたこと・事後の気づきなどについて尋ねた。また、その日本語教室の運営者やアドバイザーとの事前・事後のやり取りについても、聞き取りを行った。その他、当日の講座の一部の映像データを見てもらい、その時の感情・思考についても、調査を行った。 市町村Yでは、2022年1月に行われた行政職員による防災講座に参加し、2月に参加した行政職員の方1名にインタビューを行った。インタビューは、先に述べたものとほぼ同様のことについて尋ねた。 参加した講座・実施したインタビューは、すべて文字起こしを行い、映像とも突き合せが可能なように整えて、分析の基礎データとした。 当初は、助言をした日本語教室の運営者やアドバイザーにも、同程度のサイズでインタビューすることを考えていたが、両者が自由に発言できる環境にすることを考慮し、運営者やアドバイザーには、周辺的な情報を尋ねるに留めることとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
3件の出前講座に参加し、講座の映像・音声やインタビュー音声などのデータを収集することはできた。ただ、コロナウイルス感染拡大により、当初予定されていた講座が10月以降に延期されたこともあり、データの詳細な分析までには到っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナウィルスの感染状況を見つつ、引き続き、市町村などで開催された講座に参加し、予定していた調査を実施する。また、データを分析し、結果を学会などで発表していく。
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Causes of Carryover |
調査協力者が謝金を辞退されたこと、また、予定されていた学会発表が出来なかったことなどで、次年度使用額が生じた。これらは、今後の調査の際の旅費、また、調査協力者への謝金として使用予定である。
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