2023 Fiscal Year Annual Research Report
Empirical Reconstruction of Postwar Okinawan Studies:Pursuing International Relations and Intellectual Linkage around Nakahara Zenchu Papers.
Project/Area Number |
20K00985
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
大里 知子 法政大学, 沖縄文化研究所, 准教授 (20794506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中俣 均 法政大学, 文学部, 教授 (60135895)
戸邉 秀明 東京経済大学, 全学共通教育センター, 教授 (90366998)
古波藏 契 明治学院大学, 社会学部, 研究員 (90834606) [Withdrawn]
萩原 真美 聖徳大学, 教職研究科, 准教授 (90849316)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 沖縄学 / 仲原善忠 / 沖縄近現代史 / 沖縄学アーカイブ / 沖縄教育史 / 沖縄文学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は仲原善忠が旧蔵していた一次史料を中核に、戦後沖縄学に関する史料体系を構築し、それらの分析によりこれまでの沖縄学に関する研究蓄積に新たな知見を加えることを目的とした。 「仲原善忠史料」については、研究機関を通じて史料の分類、デジタル化、目録作成などの作業を行い、アーカイブの整備・構築を進めた。今年度はその一環として、日記史料・辞令書・書簡等のデジタルデータ作成(約5000コマ)を実施した。目録作成の成果としては、法政大学沖縄文化研究所発行『沖縄研究資料 仲原善忠資料―著書論文目録・「家庭制度の主張」・『わか葉』』(2021年3月)を刊行した。内容は以下の通りである。①「仲原善忠著書論文目録」:これまで『全集』等に掲載されていた著書・論文180点に、本研究によって新たに確認された未発表原稿等を含む77点を加えたことで仲原の著作目録を大幅に改訂し、業績の実態を明らかにすることができた。②「家庭制度の主張」:仲原が広島高等師範学校在籍時に執筆した未発表原稿の翻刻と解題。③『わか葉』:仲原が青島中学校在職中に発表した句が掲載されている句集の影印と解題。本書の刊行によって、仲原に関連する沖縄学研究の進展に向けた基礎作業として重要な成果を上げることが出来たものと考える。 また、これらの史料を活用した主な研究成果として、以下の論考を発表した。①萩原真美:占領下沖縄の中学校社会科歴史読本『琉球の歴史』の誕生ーその経緯に着目して ②大里知子:沖縄学における仲原善忠―仲原の初期論考「沖縄人と新道徳」の検討(①②とも法政大学沖縄文化研究所発行『沖縄文化研究 51号』(2024年3月)に所収) このほか、年に2回ほどの研究会を開催し各自の研究報告を行ったり、各自が講演会などの場で研究成果の一端を発表する機会を持った。
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Research Products
(2 results)