2021 Fiscal Year Research-status Report
高度経済成長期に建設されたニュータウンの生活史-移住者も含めて-
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20K01212
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
宮内 貴久 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (10327231)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ニュータウン / 高度経済成長期 / 団地 / 再開発 / 葬儀社 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度はコロナ渦のため行動規制が解除された時期にフィールドワークを行った。聞き取り調査は感染拡大防止のため実施しなかった。市営弥永団地の建て替え工事の様子を参与観察し、定点で写真撮影ならびに動画撮影を行った。 春日市泉地区で1972年の住宅地図を基にして、現在も居住している家の特定を行った。その結果、宅地分譲地よりも分譲夘住宅地方が継続居住率が遙かに高いことが明らかとなったまた1969年の建築当初の現状を維持している家屋が7軒、面影を残している家屋が23軒存在することが明らかとなった。今後は感染状況を鑑みながら、建築当初の現状を維持している家屋の住人からの聞き取り調査を計画している。また、面影を残している家屋の住人からも増築・改築した時期と理由についての聞き取り調査を計画している。 研究成果としては市営弥永団地の住民からの聞き取り調査から、団地入居時、増築した時の住生活史をまとめた論文を書いた。 「nDKと家族空間のいま」中込睦子・中野紀和・中野泰編『現代家族のリアル-モデルなき時代の選択肢-』ミネルヴァ書房2021年 また弥永団地の葬儀屋山水社からの聞き取り調査から、弥永団地周辺での葬式の変遷をまとめた論文をまとめた。団地の部屋での葬儀、集会所での葬儀、家族葬への変化、葬儀を行わない直葬が2割であることを明らかにした。「福岡市の葬祭事業者の動向と 地域密着型葬儀社の戦略と活動-山水社を事例として-」『国立歴史民俗博物館研究報告』第234集 2022年
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度はコロナ渦のため行動規制が実施されたため、計画通りにフィールドワークを行うことが出来なかった。また、聞き取り調査は感染拡大防止のため実施出来なかった。参与観察、写真撮影が中心のフィールドワークとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
行動規制が緩和されたため感染防止に留意して聞き取り調査、参与観察調査を進めていきたい。今年度は市営弥永団地二区の再開発が終了し、住民の引越があるので、それを参与観察していく。具体的には引越に合わせて処分される家具について、ゴミとして廃棄したのか、買い取りしたのかについても調査を行っていきたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症拡大のため蔓延防止などの行動制限が行われたため、計画通りに旅費を支出出来なかったため。
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Research Products
(1 results)