2021 Fiscal Year Research-status Report
衆議院解散限定説の妥当性と議院内閣制主要4カ国との比較憲法的研究
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20K01303
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| Research Institution | Nanzan University |
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Principal Investigator |
沢登 文治 南山大学, 法学部, 教授 (40247672)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉持 孝司 南山大学, 法務研究科, 教授 (00153370)
近藤 真 岐阜大学, 地域科学部, 名誉教授 (30170434)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | ウェストミンスター / カナダ連邦総督 / 議院内閣制 / イギリス議院内閣制 / オーストラリア議院内閣制 / ニュージーランド議院内閣制 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の2年度めである2021年度には、以下の研究活動を実施し成果を得た。
１．講演会：本研究が対象とする4カ国のうちカナダの議院内閣制に関連する専門家からの知見をえるために、講演タイトル「カナダ憲法闘争とカナダ政治史―カナダ1982年憲法を巡る政治過程－」をリモートによって実施した。そして、カナダ独自の憲法体制の確立過程、政治過程を基礎に、議院内閣制がわが国とは異なる流れの中で形成されてきた点を理解することができた。特に主要なポイントとは、イギリス君主の代理である「連邦総督」の地位と権限に関する問題が今に至るまで重要課題である事実である。これは上院議員の選任方法が非民主的であることと相まって、カナダ議院内閣制および民主制を考察するに当たって、重要である。この講演のテープ起こしを基に、中間報告書を作成する。
２．研究業績：イギリスにつき、日本で言う「議院内閣制」に相応する'parliamentary
government'の概念、および、関連して任期固定国会法をめぐる状況について、併せて選挙制度について検討し、検討結果を2022年度刊行予定の書籍に反映させた。
３．文献調査：主要4カ国の議院内閣制に関する基礎的な知識および近時の知見を得るために、レイプハルト『多数決型とコンセンサス型の36カ国比較研究 民主主義対民主主義』、Simon James, PRIME MINISITER AND GOVERNMENT, Russell and Gover, LEGISLATION AT WESTMINSTER, Jim McConalogue, THE BRITISH CONSTITUTION RESETTLED などを継続的に熟読し、また、わが国について「ハング・パーラメント状況下での政権形成におけるカナダ立憲君主制の役割と作用－近年のカナダにおける選挙を事例に‐」を研究した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ感染症対策で主要4カ国での意見交換等実地調査が不可能であったため、国内で可能な研究手法による研究活動に限定されたことで、若干であるが遅れ気味である。2022年度には、各国で緩和策が採用される模様であるため、機会を見て、入国可能なところから現地調査を実施していくことで、遅れは回復できるものと考えている。
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| Strategy for Future Research Activity |
議院内閣制（ウェストミンスターモデル）の主要4カ国であるイギリス、カナダ、オーストラリアおよびニュージーランドに憲法学的比較研究を主題とする本研究において、それぞれの国の研究者と意見交換をすることが重要であるが、2020年度および2021年度はコロナ感染症対策のため、各国の入国が困難であったため、現地調査ができなかった。2022年度にはそれが緩和され、実施できるようになると見込んでいるが、早めに現地研究者と連絡を取りながら、可能なところから計画を実行していく予定である。
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| Causes of Carryover |
コロナ感染症の拡大状況のため、海外渡航によって諸外国の研究者との打合せ等の実施ができなくなったため、この使用額が生ずることになった。
2022年度においては、海外渡航および帰国時規制が緩和または撤廃される見込みのため、海外渡航の計画を実施し、海外研究者との打合せ等を行う計画を策定する予定である。
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Research Products
(4 results)
