2020 Fiscal Year Research-status Report
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20K01390
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
デ.アウカンタラ マルセロ お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (20565676)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 家族法 / 比較法 / 親子関係 / 非伝統的な家族 / 複数の実親 / 国際家族法学会 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の初年度にあたる2020年度においては、非伝統的な家族が置かれている状況や複数的な実親子関係に関する学説・判例の状況を把握することを中心に研究を進めてきた。新型コロナウイルス感染症拡大により図書館等の利用が制限される中、主に複数的な実親子関係に関する文献の収集を可能な範囲で行い、先行研究の整理検討を行った。 また、2020年7月に開催予定であった国際家族法学会(ISFL)第17回世界大会(バルバドス)が新型コロナウイルス感染症拡大のため開催延期となったことを受け、同大会に応募し採択された発表「Legal Issues Facing Non-Traditional Families in Japan」の内容をさらに発展させるために、最新の判例等について検討を加えた。そして、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが家族や親子関係に与えている影響について、国際家族法学会(ISFL)が同年8月に初の試みとしてFamily Law and Crisis: Going Through Pandemicsと題するオンライン学会(アルゼンチン時間)を開催し、それに参加した。アルゼンチン時間(日本時間では深夜未明)のため時差の問題が発生したが、情報収集を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、研究機関への立ち入り制限や図書館等のサービス停止など、研究資源へのアクセスが制限され、資料収集に支障が出たためである。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、当初の研究計画に従い、非伝統的な家族における複数的な実親子関係の成立要件についての研究を行う予定である。また、フランスやイギリスを中心にヨーロッパ諸国における法律上の複数的な実親子関係に関する最新の動向について、パリ大学図書館やロンドン大学IALS図書館での文献収集、情報収集、現地研究者への聞き取り調査の実施を行う予定である。ただし、新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、海外渡航が困難な状況が続いているなど、未だ不確定な要素が多いため、今後の状況に応じて研究計画や研究スケジュールを柔軟に変更して進めていく。
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Causes of Carryover |
申請時の研究計画では、初年度である2020年度に国際学会参加のための海外出張を予定していた(その旅費を2020年度に計上した)が、新型コロナウィルス感染症拡大の影響により国際学会の開催が延期となったためである。延期となった2021年度に開催されるか否かが未定であるため、今後の状況によって2022年か2023年度に使用する可能性がある。
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Research Products
(1 results)