2022 Fiscal Year Research-status Report
Electorates' Candidate Orientation of Different Kinds of Elections
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20K01472
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岡田 浩 金沢大学, 法学系, 教授 (60272019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹羽 功 近畿大学, 法学部, 教授 (10303207)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 候補者 / 投票行動 / 選挙 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、本研究課題の研究対象である有権者の候補者についての意識(認知度・イメージ・好感度など)やその他の意識(支持政党など)や投票行動などについて尋ねた参院選に関する意識調査を、無作為抽出した金沢市及び奈良市の有権者を対象として実施し、その調査データの分析を行った。 金沢市における調査については、データの分析の成果の一部を2022年11月に全国学会において報告し、さらに、学会報告の内容を発展させた論文を2023年3月に刊行された学術雑誌に掲載した。この学会報告及び論文では、現職か新人かという候補者の属性によって有権者の候補者についての意識や投票行動がどう異なるのか、また、候補者についての意識の間にはどのような関係性があるのかを分析した。その結果、有権者は候補者を認知していればよいイメージを持つ傾向があり、よいイメージを持っていれば好感を持つ傾向があり、好感を持っていればその候補者に投票する傾向があるという、先行研究でも指摘されてきた関係性が存在することを確認するとともに、現職と新人では有権者の抱くイメージの内容が大きく異なることや、新人については支持政党と候補者への評価の関係性が薄いこと、認知が直接的に好感度につながるという単純接触仮説が必ずしも当てはまらないことなど、先行研究では指摘されてこなかった知見や先行研究とは異なる知見を提示することができた。 奈良市における調査についても、現在、データの分析を進めており、今後その成果を論文や学会報告の形で発表する予定である。また、2021年度に奈良市において実施した衆院選に関する調査のデータを分析した成果を2つの全国学会において報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り参院選に関する有権者意識調査を実施することができ、調査データの分析の成果の一部を学会報告及び論文の形でまとめることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は統一地方選挙後に金沢市及び奈良市において有権者意識調査の実施を予定している。また、これまでの調査のデータの分析も引き続き行う。
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Causes of Carryover |
2022年度は物価上昇の影響により調査に係る費用が当初予算を超過する恐れがあったため2023年度配分額の前倒し支払請求を行ったが、結果として残額が生じた。残額は2023年度に予定している統一地方選挙に関する有権者意識調査の実施等に使用する予定である。
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Research Products
(4 results)