• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2023 Fiscal Year Research-status Report

非分割財配分問題の一般化と戦略操作に対して頑健かつ効率的な配分方法の解明

Research Project

Project/Area Number 20K01558
Research InstitutionYokohama National University

Principal Investigator

熊野 太郎  横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 教授 (00700494)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywordsマーケットデザイン / マッチング理論
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、一般化された非分割財の市場制度設計である。本年度は、3本の論文について進展があり、またフィールド調査も実施することができた。
・昨年度から American Economic Review に投稿中の共同論文(慶應義塾大学 栗野盛光教授)"Quota Adjustment Process" が再投稿要請を受け、再投稿のための準備を行った。特に、理論部分への要請は既に解決できた。残る要請はシミュレーションに関するものであるが、現在プログラムを改良中である。
・共同論文(関西学院大学 丸谷恭平講師、金沢大学 高梨誠之講師)"Fertility decline and school choice" を完成させた。本論文では、学校選択問題における市場の変化に応じた政策の効果を分析する。例えば全体的な学生の減少によって学校の定員を減らす場合に、学校そのものをなくすべきか、既存学校は維持したまま定員数を減少させるか、といった場合に、前者の方が理論的に望ましい制度が存在することを明らかにした。本論文は投稿準備中である。
・共同論文(Rochester大学 石田航氏、京都大学 岩瀬祐介講師)"Efficient and(or) fair allocations for market-wise admissible sets" を完成させた。本論文では、ありとあらゆるマッチングへの制約をモデル化し、そのもとで効率性または公平性を達成するマッチングの存在条件を明らかにした。本論文は投稿準備中である。
・非分割財の現実の市場を分析するためにフィールド調査を行った。慶應義塾大学の栗野盛光先生とともに岡山県津山市の空き家、空き店舗に関して、津山市役所の方や民間の方からヒアリングを行い、現状調査も行った。現在はその結果をもとに市場制度の分析を行なっている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

理論研究に関しては当初の予定以上に進展し、また予定にはなかった実地調査も実施できているものの、当初の研究計画にある経済実験が未実施のままである。コロナ禍から随分とたつが、当初予定から時間がずれたため、プログラム作成者の確保や実験実施のための場所(人数集め)の調整がうまくいっていない。これらについては次年度に解決できる見込みであり、次年度に経済実験を実施し、当初の研究計画を完遂できるものと想定している。

Strategy for Future Research Activity

今後の方策は、第一に、上述した3本の論文を投稿、再投稿する、第二にフィールド調査の結果も用いて経済実験を実施することである。
3本の論文の投稿、再投稿に関して。"Quota Adjustment Process" についてはシミュレーションの追加により最投稿準備が整う。それ以外の2本についてはほぼ投稿準備が整っているため、国際的に評価の高い雑誌への投稿を行う。
経済実験に関しては、実施計画は完成しているので、プログラムと場所の準備が整い次第実施する。もし次年度においてもなんらかの理由で当初予定している規模の実験を実施できない場合は、規模を縮小し実験を実施するか、シミュレーションにより代替し研究計画を完遂したいと考えている。

Causes of Carryover

経済実験が実施できなかったため、実施に関わる予算を繰り越した。繰り越し金は、経済実験実施のために必要となるプログラムコーディングの経費(パソコンやコーディング者への謝金等)及び実験のための経費(実施のための出張費用や被験者への謝金等)に使用する予定である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi