2021 Fiscal Year Research-status Report
Global Value Chains and Economic Development: A Firm-level Analysis
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20K01622
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
浦田 秀次郎 早稲田大学, 国際学術院(アジア太平洋研究科), 名誉教授 (10185085)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白 映旻 福山大学, 経済学部, 講師 (00844185)
横田 一彦 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (40390819)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | グローバルバリューチェーン / 生産性 / 外国企業 / 直接投資 |
Outline of Annual Research Achievements |
企業によるグローバルサプライチェーン(GVC)への参加が企業の生産性の向上に貢献したのかという問いに対して、実証分析を行い、二本の研究論文にまとめた。両論文では、GVC参加を輸出と輸入を同時に行っている状況と定義し、GVCに参加していなかった企業がGVCに参加したことで、企業の生産性が上昇したのか、検証した。分析方法は、傾向マッチング手法と差分の差手法を適用した。企業によるGVC参加の影響を分析するために、ある時点でGVCに参加していない企業を選び出し、次の期でGVCに参加した企業と参加しなかった企業の間で生産性に統計的に有意な差が存在するのかどうかを検証した。一本目の論文では、インドネシア、フィリピン、ベトナムを対象として分析を行った。データは世界銀行の企業サーベイから入手した。分析結果からは、インドネシアにおいてGVC参加による企業の生産性向上効果は確認できたが、フィリピンとベトナムについてそのような効果が認められなかった。二本目の論文は日本企業を対象とした分析で、企業に関するデータは経済産業省の企業活動基本調査から入手した。分析結果からは、GVC参加による生産性向上効果は認められたが、そのような効果が認められるまでにはGVC参加から2,3年を要することが明らかになった。また、企業によるGVC参加にあたっては、高い生産性を要することが重要であり、高い生産性を実現するには、外国企業との取引関係が重要であることが認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
分析では企業レベルの情報が必要であり、そのようなデータの入手は困難な場合が多いが、これまでの研究では、そのようなデータの入手が比較的容易に行われたことが順調に進展している理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでのインドネシア、フィリピン、ベトナムの研究では、世界銀行のデータを用いたが、サンプル数が少ないことが問題であった。そこで、本年の研究では、インドネシアとベトナムについてそれぞれの国々の統計局が収集した企業レベルの個票を入手して、サンプル数を増加させて研究を行う予定である。また、研究では、GVCの生産性への影響だけではなく、企業で働く労働者の賃金に与える影響についての分析も行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ禍により予定していた海外での学会発表などができなかったことが原因である。
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