2022 Fiscal Year Research-status Report
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20K01816
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
木山 実 関西学院大学, 商学部, 教授 (30340897)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 周 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (10339731)
大森 一宏 駿河台大学, 経済経営学部, 教授 (90247594)
藤田 幸敏 福井工業大学, 環境情報学部, 教授 (30238589)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 琺瑯鉄器 / 水産伝習所 / 水産講習所 / 京都市立陶磁器試験場 / 松江春次 / 織物業 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度はコロナ禍もやや収束の兆しが見え、国内での史料調査が少し再開できた。また国立国会図書館デジタルコレクションがリニューアルされたことにより、同システムを通じての史料収集が相当に進展した。そして年度後半には、オンライン(Zoom)での研究会を3回開催した。 研究代表者の木山は、海外実業練習生として海外渡航した人々に関する個々の史料を東京をはじめ各地の史料館・図書館で収集するとともに、上記の国立国会図書館デジタルコレクションによって収集した。これらの成果の一部を関西学院大学『商学論究』第70巻第1・2号に寄稿するとともに、12月17日(土)開催の第1回研究会で「創業期の琺瑯鉄器株式会社」と題する報告を行った。 研究分担者の高橋は、東京海洋大学品川キャンパス楽水会館で水産講習所・伝習所の同窓会組織である「一般社団法人楽水会」関係の史料収集に当たり、その成果の一部を3月27日(月)開催の第3回研究会で「海外実業練習生となった水産伝習所・水産講習所出身者の経歴と報告書掲載」と題する報告を行った。研究分担者の大森は、京都府立京都学・歴彩館内の京都資料総合閲覧室にて合計5日間にわたって京都市立陶磁器試験場関係の史料を収集するとともに、その成果の一部を同上第3回研究会で「藤江永孝の海外留学:海外実業練習生制度の評価をめぐって」と題する報告を行った。研究分担者の藤田は、東京の国立国会図書館に二度赴き、糖業界の企業家松江春次に関する史料調査を行い、その収集史料の分析を行った。この成果は次年度開催の研究会で報告する予定である。 なお3月3日(金)には第2回研究会を開催し、織物業史に詳しい神戸大学経済学研究科の橋野知子教授をゲストスピーカーとしてお招きし、「農商務省海外実業練習生に関する研究動向と課題」と題する報告をしていただいた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍収束の兆しが見え始めたことと、国立国会図書館デジタルコレクションのリニューアルにより、研究代表者、研究分担者ともに一定程度史料収集が進んだ。また3回にわたって研究会を開催できたことで、有益な情報交換・情報共有ができた。これらのことから、遅れを相当に取り戻せたので、「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルスの感染症法上の位置づけが2023年5月8日に、季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行することに伴って、史料収集が相当やりやすくなることを鑑みて、国内での史料収集を継続するとともに、外国での史料収集を模索したい。 そして研究会開催を継続し、最終的には学会でのパネル報告につなげたいと考えている。
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Causes of Carryover |
2022年度は、「コロナ禍」収束の兆しが見えたとはいえ、まだ外国での史料収集は実施しにくい状況にあり、次年度(最終年度)に外国での史料収集を行うよう計画したため。
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