2022 Fiscal Year Research-status Report
日本で働く高度外国人材の多文化アイデンティティモデル:ダイバーシティ経営に向けて
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20K01947
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
根橋 玲子 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任教授 (70298074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
叶 尤奇 神田外語大学, 外国語学部, 講師 (40851291)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アイデンティティ / 多文化 / 高度外国人材 / キャリア / 中国 / アイデンティティモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本で就職し働く高度外国人材の多文化アイデンティティモデルを構築することを目的としている。2022年度の計画は、前年度に行った日本で働く高度外国人材を対象にしたインタビュー調査をもとに、質問票の準備(質問項目の作成、予備調査の実施、および結果の検証と更なる項目の修正)を行うことであった。 インタビュー調査から、移民第2世代のエスニック・アイデンティティと文化変容スタイルに関する先行研究同様、高度外国人材においても、バイカルチュラルな個人は行動レベルおよびアイデンティティ・レベルで、それぞれ異なる文化変容スタイルを選択していること、また越境する個人がホスト社会の様々な場面(本研究では仕事と生活)において異なる文化変容スタイルを選択していることが明らかになってきた。 例えば、仕事場面でのバイカルチュラルな個人のアイデンティティ・レベルにおいて、「ハイブリッド」「すみ分け」「優先」「集合」のスタイルが存在していることが分かっている(Fitzsimmons, Liao, & Thomas, 2017)。 本研究では、Berry(1997)とFitzsimmons, Liao, & Thomas(2017)のモデルを参照しながら、日本の高度外国人材が仕事と生活の場面において、どのように文化変容をしているのかを明らかにし、新たなモデルを構築することである。これらのスタイルを特定する項目を入れ込み、質問票を作成した。質問票は中国語で作成し、日本語に翻訳しバックトランスレーションを行い完成させた中国語版を調査対象者(約200名)に回答してもらった。この結果を精査し、質問項目の調整を行い最終年度では本調査を実施する。 また前年度のインタビュー結果をまとめた論文を多文化関係学会の年次大会で発表し、異文化コミュニケーション学会の学会誌に投稿・掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究初年度はコロナ禍で思うようにデータ収集が進まなかったが、その後は1年遅れで計画を予定通り推進することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、予備調査の結果に基づいて調整した項目を用いて高度外国人材を対象とした本調査を実施する。本調査では、日本で働く高度外国人材の多文化アイデンティティのタイプとそれぞれのタイプの形成に影響を与える要素との関連および多文化アイデンティティの各タイプとキャリア・アウトカムとの関連を検討する。また、これまでの研究結果をもとに、国内外の学会報告および論文執筆を行い、本研究の目標である「潜在的な移民国家」と言われる日本で働く高度外国人材の多文化アイデンティティモデルを議論する。
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Causes of Carryover |
研究初年度がコロナ禍と重なり、大幅に制限された中でのスタートとなったことで、計画が全て1年遅れとなってしまったことが最大の原因である。2023年度は2022年度に計画していた、量的調査を実施する予定であり、そのための金額を残しておいたため、次年度使用額が生じている。
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Research Products
(2 results)