2020 Fiscal Year Research-status Report
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20K02189
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Research Institution | Shukutoku University |
Principal Investigator |
山下 幸子 淑徳大学, 総合福祉学部, 教授 (60364890)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 障害者福祉 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、重度の身体障害と知的障害をあわせもっている重症心身障害者の地域生活支援の構造を明らかにし、実践課題の抽出とその解決方法を示すことである。2020年度は新型コロナウイルス感染防止の観点から十分な調査研究活動ができず、また校務も多忙であったため、計画通りに研究を進めることができなかった。 そうした状況下で行いえた研究としては、まず、研究テーマに即した文献の精読がある。重症心身障害児・者の親の会である「全国重症心身障害児(者)を守る会」による定期刊行物『両親の集い』を読み進める作業を行っている。この作業を通して、親の会の活動動向とともに、親の会がその都度の障害福祉制度・政策にどのような見解を示してきたのかを明らかにする。この作業は2021年度も継続して行う。 そして、障害のある人の生活形態の多様化を探るべく、シェアハウスで暮らす障害者の支援体制や生活状況について、半構造化インタビュー法に基づく調査研究を実施した。この研究では、障害者とその支援者とのシェアハウスを取り上げている。シェアハウスにおける支援の利点として、障害者にとっては関係性を築けている支援者が傍にいる安心感があることや、障害者本人の生活の流れの中に支援を位置づけることができること等を示した。一方課題としては、現支援体制の継続が必ずしも保障できないこと(例えばシェアメイトが生活環境を変える可能性がある)を示した。この研究成果は、次の文献に掲載されている。山下幸子(2021)「障害のある人と支援者たちとのシェアハウスでの実践―障害者の地域生活の1つの方法」『淑徳大学研究紀要(総合福祉学部・コミュニティ政策学部)55、19-37。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染防止の観点から調査研究が困難であったことと、校務が多忙であったことが、その理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
重症心身障害者の地域生活支援の構造を明らかにするべく、質的調査研究を進めていく。新型コロナウイルス感染防止の観点から、対面でのインタビュー調査は困難であるが、オンライン会議システムを用い、インタビュー調査を進めていく。 重症心身障害者の暮らしは、どのような構造により成り立っているのか。特に医療機関と障害福祉サービス、各々の役割と意義を理解することとともに、この二者の連携がどのようにとられているのかということについても、調査により理解を深める。 そして、重症心身障害者の支援者たちがどのように意思決定支援を行っているのかを明らかにする。言葉でのコミュニケーションが困難な重症心身障害者の支援において、意思決定支援のありようは、生活支援において極めて重要となる。この実際を、調査研究により、明らかにしていき、学会報告や論文発表を行っていきたい。 また調査研究と並行して、関連する文献の精読を、2020年度に引き続き行っていく。
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Causes of Carryover |
2020年度は新型コロナウイルス感染防止のため、調査研究を十分に行うことができなかった。2021年度はテレビ会議システム等を活用し、感染防止対策をとりながら、調査研究を進めていく。
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Research Products
(1 results)