2022 Fiscal Year Annual Research Report
Feature Extraction Based on Latent Rank Theory on the Competency of Care Worker for AI Development
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20K02231
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Research Institution | CARE CONNECT JAPAN, Inc. (Research Institute of Community Care Management) |
Principal Investigator |
高橋 順一 株式会社ケアコネクトジャパン(地域ケア経営マネジメント研究所), 研究開発部門, 主任研究員 (10854755)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 介護職員 / コンピテンシー / 潜在ランク理論 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度からの3年間の研究を終えた。最終年度は、これまでの先行研究やコンピテンシーの概念を測定する尺度案を用いて介護職員への自記式調査票による調査を実施した。調査対象は、7法人の介護事業所計38事業所であった。統計解析では494名分のデータを用い、介護職員のコンピテンシーに関する3つの概念、介護職基本能力(4カテゴリ21項目7因子二次因子モデル)、介護職行動規範(4カテゴリ31項目6因子二次因子モデル)、介護職専門能力(4カテゴリ47項目6因子二次因子モデル)について、構造方程式モデリングによる確認的因子分析で因子構造モデルのデータへの適合性を検討した。 この結果、3概念とも因子構造モデルのデータへの適合性が良好であったことから、概念的・数量的一次元性が支持され、介護職員のコンピテンシーの各3概念について、下位因子のもとに総合得点として測定できる尺度を開発できた。 次いで、介護職専門能力について潜在ランク理論によりランク情報を検討した。2パターンの閾値(中央、最上位とそれ以外)により2値変換し、記述統計や相関係数、項目の内容から、試行的に圧縮した20項目版の介護職専門能力の1因子モデルのデータに対する適合度を検討し、良好な結果すなわち一次元性の根拠を得た上で、潜在ランクを検討した。その結果、適合度指標から中央の閾値の4ランクが支持された。しかし7割強の介護職員がランク4となるなど実用的な課題が見られた。最上位とそれ以外の閾値における5、6ランクでは、IRPから訓練すべき事項を判断でき実用性に優れていたが、CFIが不良であった。 介護職員のコンピテンシーに関する3つの概念を数量化できる尺度を開発でき、またExametrika(Shojima 2019)によるランク情報の自動推定も可能となったが、サンプル数や閾値、潜在ランクの適合度に関する検討が希求される。
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