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2022 Fiscal Year Research-status Report

外国人介護技能実習生の就労適応を促すための介護リテラシー尺度の開発と活用

Research Project

Project/Area Number 20K02280
Research InstitutionNagoya University of Commerce & Business

Principal Investigator

椿田 貴史  名古屋商科大学, 経営学部, 教授 (50350997)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 嶋崎 和代  名古屋女子大学, 健康科学部, 准教授 (70611424)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywords技能実習生 / 日本独自のケア文化 / compassionate care / 介護現場リテラシー
Outline of Annual Research Achievements

1)インタビュー調査の結果を踏まえて「日本的な思いやり」という概念が提示された。医療福祉現場において「思いやり」は英語でcompassionに相当するが、この概念に関する文献検討を行った。特に、00年代後半からcompassionを主題とした一次研究やナラティブ・レビューが増えているが、本邦では調査研究や文献検討は少ない。英語で発表された論文について、概念の構成や類似概念との異同、臨床現場での処遇に現れる具体的な言動、コンパッションを高めるための学生やスタッフ教育、測定ツール、compassion概念に対する批判等を中心にまとめを行った。compassionの内実は、インタビューにおいて提示された「日本特有のcompassion」とそれほど変わらないと考えられたが、具体的な行動レベルや態度に落とし込んで、測定までを扱う研究姿勢が、欧米においては日本よりも強いように思われた。思いやりを具体化して考えることに対する文化差について考察がなされた。この成果は第42回日本看護科学学会学術集会において発表した。
2)当初の目的であった介護リテラシーは、「介護現場リテラシー・チェックリスト」として作成した。a)介護職員としての自覚・心構えとして「タイムマネジメント」「利用者に対する敬意」「思いやりの気持ち」「感謝の気持ち」「サービス精神」、b)他のスタッフとの協働として「相談をする」「相談できるスタッフとの人間関係の構築」「協力する」「支えあう」「記録・申し送り」、c)利用者の状態理解として「認知症の状態像理解」「対象者の主体性尊重」「残存能力の把握」「様々な病気の理解」「コミュニケーション」、d)介護技術として「ボディメカニクスの理解」「安全配慮」「衛生配慮」「専門用語の読み書き」「季節対応」「文化理解」等のカテゴリが抽出され、具体的な内実を項目化した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

愛知県内の高齢者福祉施設において実習生として業務に携わる外国人技能実習生に対しては、母国語で記載されたアンケート調査を実施した。
また、同じ現場で技能実習生の指導にあたる日本人のスタッフに対して、インタビュー調査を行い、介護現場において必要と考えられるリテラシー項目作成のための情報収集を実施することができた。
インタビュー調査内で提示されたキーワードに対して文献検討をすることができた。

Strategy for Future Research Activity

2023年度では、以下の3点について研究を進める。
1)コンパッション概念に対する文献検討
2022年度においては、英語で発表された医療現場のcompassionを主題とする研究に関して総合的な考察を行った。今年度は日本におけるコンパッションについて、文献検討を行う。医療福祉系の論文にはコンパッションを主題とした論文は少ないため、対象とする概念と分野を広げ、医療現場以外の文化的活動領域における思いやり・思いやり行動に着目し、そこから医療福祉におけるコンパッションを考察する。

2)介護現場リテラシーチェックリストの項目化と項目の批判的検討
現在作成中のチェックリストを専門家に提示して検討を行う。簡易的なデルファイ法を用いる予定である。

Causes of Carryover

理由)当初予定していた海外出張を取りやめたため。また、2022年度予定していた海外ジャーナルへの投稿を延期したため、英文校正費と論文投稿費に予算を充てなかったため。

予定)海外ジャーナルへの投稿のための英文校正費と論文投稿費用に充てる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ケアにおけるCompassion研究の動向2022

    • Author(s)
      嶋﨑和代、椿田貴史
    • Organizer
      第42回日本看護科学学会学術集会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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