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2023 Fiscal Year Research-status Report

Development of a Social Work Program Using Life Literacy for the Patient with Chronic Pain

Research Project

Project/Area Number 20K02305
Research InstitutionJapan College of Social Work

Principal Investigator

小原 眞知子  日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (50330791)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佐藤 幹代  自治医科大学, 看護学部, 准教授 (00328163)
廣瀬 圭子  ルーテル学院大学, 総合人間学部, 准教授 (90573155)
原田 和宏  吉備国際大学, 保健医療福祉学部, 教授 (80449892)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywords慢性疼痛患者 / 支援モデル構築 / 学際的アプローチ
Outline of Annual Research Achievements

今回の研究では、看護の領域からは長期的に療養を要する人の看護は、当事者*の理解とそれに基づく看護実践が求められることから、臨床実践の経験を積むことで、当事者とその家族の「語り」からどのような看護課題があるのか吟味し、そこから具体的な看護支援方法を思考する力を生かせる教育プログラムを検討した。さらに、理学療法の領域からは、スポーツ関連外傷である足関節外側捻挫(LAS)と特に中学生のバスケットボール選手にLASの効果的な予防戦略を開発することを目的に、中学生年代を対象とした調査から得られたLASの発症と関連性のある機能的因子により,今後中学生バスケットボール選手を対象とした前向きコホート研究を行った。社会福祉の領域からは、ソーシャルワークのアセスメントの視点のまとめ、さらに疼痛患者の支援に当たるソーシャルワーカーのマネジメントに影響を与えるメンタルヘルスを促進できる戦略的介入としてストレスやバーンアウトを予防するためのセルフケアプログラムの検討を行った。
以上のように、分担研究者がそれぞれの領域から当事者主体の研究、ならびに専門職としての支援や治療の検討をした。看護学からは当事者の語りから教育プログラムを検討した。理学療法学からは、中学生を対象にした慢LASの予防的介入に関する知見を提示できた。また、社会福祉学からはソーシャルワーク支援に関連した多面的なスキルやセルフケアを検討した。それぞれ、学会発表や論文として公表している。痛みにより生活構築に向けた様々な意思決定が求められる時期や家族関係の調整のニーズも顕在化する場合や、身体機能の低下や障害を抱え、役割変更を余儀なくされた患者自身の病状や障害の受けとめや家族の認識が、変化する身体的痛み、心理的状況に対して、MSWや看護師、理学療法士などがチーム支援を実施することで患者自身が自分らしい生活へと適応できる可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究の目的は、慢性疼痛を抱える患者自身が生活課題に対応できる情報、スキル、そして自信を持ち、自らの痛みとそれに関連した生活課題に対応できるライフリテラシーを用いたソーシャルワークのプログラム開発を行う。以下の成果が得らえると期待できる。
第1に、慢性疼痛患者のリテラシーを向上させることにより、自らのライフプロモーションにつながると考えられる。第2に、妥当性の高いライフリテラシーを用いたプログラムを活用した実践は、ソーシャルワークの成果レベルの保証につながる。第3に、慢性疼痛患者の生活の質を維持・向上とエンパワメントなど医療の質的担保に寄与するだけでなく、国民医療費の抑制にもつながる可能性を秘めている。
2023年度は学際的な知見の整理し、対応を検討した。各領域からの専門的検討を行い、多領域からのモデル構築に貢献できた。予定していた医療ソーシャルワーカーや専門職への無作為調査、ならびに協力できる患者200名を対象対象者としてアンケート調査を行う予定であった。インパクト理論の検証と、医療ソーシャルワーカーの支援内容を分析し、ロジックモデルを作成し、プログラムを策定することを目指すことであったが、対応が遅れている。

Strategy for Future Research Activity

これまでの研究成果を活用し、研究枠組みとしてバイオサイコソーシャルモデルを援用し、生物的な側面として、疾病による身体的苦痛、連動して生じる人間関係、家族、経済的、学業や仕事などの社会的側面、さらに、それらに関連した心理的なストレスなどを整理し、自分らしい生き方として、痛みと向き合う、痛みと共に生きる知恵など、ヘルスリテラシーに関連するモデルを提示する。本研究のロジックモデルの精査とインパクト理論の妥当性の検討を行い最終報告書をまとめる。調査1では、医療ソーシャルワーカーを対象に、慢性疼痛患者の提供されるべき知識、情報、サポートなどの支援の実態を把握するためにインタビュー調査と量的調査を行う。調査2では、慢性疼痛患者に提供すべき知識、情報、サポートなどの支援の実握するために当事者に対して量的調査を行う。
調査1では、医療ソーシャルワーカーに対する調査方法は、先行研究とインタビュー調査の結果分析をもとに質問用紙を作成し、郵送法によるアンケート調査(無記名自記式質問紙調査)を行う。調査2では、慢性疼痛患者に対して、Webを通してアンケート調査を行うこととする。これらからニーズをまとめる。
結果の活用:両調査共に、適当な統計的手法を用いて、探索的分析を行い、プロセス評価とアウトカム評価項目、インパクト理論の妥当性を検証する。これらの調査から、慢性の痛みを抱えて生活する患者の意思決定のためのインパクト理論の検証と、医療ソーシャルワーカーの支援内容を分析でき、ロジックモデルを作成し、プログラムを策定する。さらに、学会発表を行い、普及に努める。

Causes of Carryover

海外渡航による、旅費;謝金が発生したために、前年度よりも支出が生じた。
カナダブリティシュColombia、マギル大学での調査である。

  • Research Products

    (9 results)

All 2024 2023

All Journal Article (5 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results) Book (3 results)

  • [Journal Article] 海外文献レビュー Jon Kabat-Zinn : Mindfulness Meditation for Pain Relief:Practices to reclaim your body and your life2024

    • Author(s)
      小原眞知子
    • Journal Title

      精神療法

      Volume: 50 Pages: 126-127

  • [Journal Article] ソーシャルワーカーのセルフケア2023

    • Author(s)
      小原眞知子
    • Journal Title

      社会福祉研究

      Volume: 146 Pages: 10-20

  • [Journal Article] 保健・医療部門2023

    • Author(s)
      小原 眞知子
    • Journal Title

      社会福祉学

      Volume: 64 Pages: 179~191

    • DOI

      10.24469/jssw.64.3_179

  • [Journal Article] Exploring physical and functional factors associated with lateral ankle sprains in junior high school basketball players2023

    • Author(s)
      Numasawa Shun、Harada Kazuhiro、Nakamura Nobuyuki、Terada Masafumi
    • Journal Title

      Japanese Journal of Physical Fitness and Sports Medicine

      Volume: 72 Pages: 315~322

    • DOI

      10.7600/jspfsm.72.315

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 医療ソーシャルワーカーのジレンマ プロフェッショナリズムが揺らぐ時2023

    • Author(s)
      小原眞知子
    • Journal Title

      精神療法

      Volume: 49 4 Pages: 519-523

  • [Presentation] 当事者と家族の語りを活用した長期的な療養を支える看護の授業方略、2023

    • Author(s)
      佐藤 幹代、古島 幸江、村上 礼子、長谷川 直人、渡邉 賢治
    • Organizer
      日本看護学教育学会第33回学術集会
  • [Book] 国際ソーシャルワークを知る2023

    • Author(s)
      木村真理子、小原眞知子、武田丈
    • Total Pages
      314
    • Publisher
      中央法規出版
  • [Book] ソーシャルワーク論Ⅱ2023

    • Author(s)
      小原眞知子 木村容子
    • Total Pages
      240
    • Publisher
      法律文化社
    • ISBN
      9784589042804
  • [Book] 保健医療ソーシャルワークの知識と技術2023

    • Author(s)
      日本医療ソーシャルワーカー協会編
    • Total Pages
      288
    • Publisher
      中央法規出版

URL: 

Published: 2024-12-25  

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