2023 Fiscal Year Annual Research Report
An international study on intercultural understanding and receptive attitudes toward diversity and inclusiveness in education
Project/Area Number |
20K02592
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
亀山 友理子 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 特任講師 (10747314)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 夏美 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 助教 (00897879)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 子ども実験調査 / オンライン実験 / 国際比較 / 多様性 / インクルーシブ教育 / 異文化理解 / 異文化受容 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は当初、異文化経験によって異文化理解や受容も異なるという概念から、国際比較を念頭におき、日本を含む数か国で教育社会経済実験を実施する予定であった。しかし、新型コロナウィルスの蔓延により、海外渡航や実験室における実験が困難な状況となり、大幅な計画変更を余儀なくされた。国際比較の実験調整のためには海外との事務的配置や調整等も必須であるが、渡航制限がなされた中ではそれも難しく、日本国内において、実験の対象者を大学生まで拡大し、慶應義塾大学においてオンライン実験とアンケート調査を通してデータ収集を行った。 昨年5月に新型コロナウィルスの制限が緩和されたのち、異文化受容経験を長年持つ公立中学校において、学校現場における対策などについてインタビュー調査を行った。さらに、もともとの実験対象国であったフランスにおいて、パリで行われた国際学会に参加し、日本で実施した実験の研究成果を発表することを通して、各国の研究者たちと意見交換を行った。 本研究の大きな成果として、まず教育社会経済分野において、オンライン子ども実験の手法を確立したということが挙げられる。子どもを対象とした実験は、対面式で行われているが少ない。子ども対象のオンライン教育社会経済実験は、当方の知る限り、日本で初めて実施したこととなった。地域や参加できる子どもの条件が限定されていた対面式から、今回の新たな手法をもとに、全国の子どもが比較的低い制限で参加可能となるなど、学際的に画期的なデータ収集の基礎が確立された。コロナ禍であった本実験時よりはPC使用が普遍的となったため、今後は子どもたちを対象としたオンライン実験がより容易になるであろうと期待する。 現在、国際学会の発表で得た知見をもとに、学校現場のインタビュー調査のデータも取り入れながら、国際ジャーナルへの投稿を予定している。
|
Research Products
(1 results)