2020 Fiscal Year Research-status Report
職業教育機関としての専門学校教育とジェンダーに関する実証的研究
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20K02595
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
眞鍋 倫子 中央大学, 文学部, 教授 (00345323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松川 誠一 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (20296239)
藤田 智子 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (40610754)
鈴木 祥子 (大野祥子) 白百合女子大学, 生涯発達研究教育センター, 研究員 (70286889)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ジェンダー / 専門学校 / 職業教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、感染症拡大の影響もあり、参加者の業務が多く、研究会をオンラインで実施したとはいえ、2か月に1回程度にとどまった。 研究会において、インタビュー項目を確認し、2021年度以降に実施する質問紙調査の準備のためにデザイン科と調理科の2つのタイプの専門学校において予備調査となるインタビュー調査を行った。デザイン科については教員と学生、調理科は教員のみを対象とした。 調査は複数で行い、インタビューメモを作成しつつ文字起こしを行い、検討を行ってきた。 インタビューからは、専門学校進学にともなう地域の移動、卒業高校との接続、卒業後の進路についてなど、いくつか基礎的に尋ねるべき項目が出てきた。 また、ジェンダーにかかわっては、専門学校における教育においては「職業」「技術」が前面に押し出されており、生徒のジェンダーについてはあまり意識されないことが多い。一方で、進学までの経験や卒業後の進路については大きな差(デザイン科の場合には男性が不利であり、調理科では女性が不利)があることなどが指摘できる。また、男女が意識されないが、仕事自体が男性の仕事/女性のほうが有利といった認識を教員がもっており、sのことが教育活動の内部で作用している可能性が示唆された。 また、2021年度に実施予定の調査票調査について、項目を選定中である。内容としては、職業観、将来像、ジェンダー意識などを盛り込み、学校調査が困難な場合にはweb調査を用いることも検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い、専門学校も実際の授業実施等で大きな負担を追うこととなり、協力をお願いできる学校数が少なくなった。また、緊急事態宣言等もあり、インタビューを行うことが難しくなった。そのため、予定していたインタビュー数等に達していない。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度には予定通りに調査票調査を実施する。また、インタビューについても、可能な範囲で教員および生徒に対して実施していく予定である。 ただし、特にインタビューについては、感染症の拡大状況によって実施が困難になる可能性がある。オンラインなどに切り替えていく予定だが、その場合にはやや情報が不十分になる可能性もある。
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Causes of Carryover |
研究に関して、情報収集やインタビューのための旅費を計上していたが、そのほぼすべてをオンラインで実施することとなったため、旅費の執行ができなかった。 また、インタビューの件数も絞ったため、テープ起こしなどの謝金の執行もやや少なくなった。 しかし、2021年度には調査方法をwebに切り替えるなどする予定であり、それらにかかる経費が見込まれることから、次年度使用額を合わせて請求することとした。
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