2022 Fiscal Year Research-status Report
古田足日と子どもの文化をめぐる総合的考察-蔵書・資料のデータベース化、調査を基に
Project/Area Number |
20K02638
|
Research Institution | Shiraume Gakuen University |
Principal Investigator |
仲本 美央 白梅学園大学, 子ども学部, 教授 (00327264)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 理 文教大学, 教育学部, 教授 (20383466)
鬼頭 七美 白梅学園大学, 子ども学部, 准教授 (30785093)
井原 哲人 白梅学園大学, 子ども学部, 准教授 (70738765)
西山 利佳 青山学院大学, コミュニティ人間科学部, 准教授 (70785526)
宮川 健郎 一般財団法人大阪国際児童文学振興財団, その他部局等, 特別専門員 (80166123)
高田 文子 白梅学園大学, 子ども学部, 教授 (80383404)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 古田足日 / 子ども学 / 保育学 / 児童文学 / アーカイブ |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年4月、白梅学園大学・白梅学園短期大学の子ども学研究所の特別課題研究の一つとして、古田足日研究プロジェクトが始動した。①児童文学作家 ②児童文学研究者/評論家 ③教育者 ④活動家の4つの側面の古田足日の姿からその思想や子どもへのまなざしを明らかにするために、大きな柱だてとした2つの研究「古田足日関係者へのインタビュー調査」と「白梅学園に寄贈された文献調査研究」に取り組んできた。白梅学園に寄贈された33,000冊に及ぶ文献のリスト化は2023年3月現在において約7割程度終了に至っている。また、古田足日関係者へのインタビュー調査では、総勢16名に向けて研究協力者となることを依頼し、2020年2月から2022年12月に至るまで約3年弱の月日をかけて実施した。全てのインタビュー調査では、活動の中心で率先して旗を強くふり続ける古田の生き様が語られていた。子どもが育つ環境や平和そのものを考えるために、限られた場だけではなく、いくつもの場や状況において活動の立ち上げ、もしくは活動の発端者に賛同し幅を広げるための一助を担い、惜しみなく身を費やしていく姿があった。また、その古田から影響を与えられ、現在もなお、共通の子どもへ向けたまなざしを持って活動を歩み続ける各自の思いがオーラルヒストリーとして記録されている。現在、この映像資料をアーカイブ化していくための編集作業に取り組んでいる。各1~2時間ある記録媒体を整理し、生前の古田の思想や活動が重点的に語られた箇所を総合的に編集した一つの映像資料を作成する予定である。今後は、これら映像資料ともう一つの柱だてとしている文献調査のリスト化の終了を目指し、その結果、両研究をつないだ研究アプローチが展開することで子ども学分野における一つの社会的価値が生み出されることを目指している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020,2021年度はコロナ禍の影響は大きかったものの、2022年度は文献調査・インタビュー調査共にこれまでの遅れていた進捗状況を取り戻す研究活動を実施して終了した。
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、33000冊のうち残数となっている3割の文献調査を実施すること、インタビュー調査で得た映像資料をアーカイブ化することを目的とする。さらに、これらの成果をもとに神奈川近代文学館と共催にて古田足日に関するシンポジウムを開催し、研究成果の社会的発信を目指していく。
|
Causes of Carryover |
昨年度までの3年間計画であった研究期間を4年間に延長し継続予定である。当初の研究計画にて予定しているインタビュー調査の映像資料のアーカイブ化ならびにシンポジウム開催時の経費として使用予定としている。
|
Research Products
(4 results)