2021 Fiscal Year Research-status Report
0歳児保育の質の評価と評価スケール開発に関する研究
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20K02646
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Research Institution | Tsurumi Junior College |
Principal Investigator |
天野 珠路 鶴見大学短期大学部, 保育科, 教授 (70585934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福丸 由佳 白梅学園大学, 子ども学部, 教授 (10334567)
白川 佳子 共立女子大学, 家政学部, 教授 (20259716)
村上 博文 白梅学園大学, 子ども学部, 准教授 (30612139)
河合 高鋭 鶴見大学短期大学部, 保育科, 准教授 (50612850)
松田 佳尚 白梅学園大学, 子ども学部, 教授 (60342854)
汐見 稔幸 白梅学園大学, 子ども学部, 名誉教授 (70146752)
松永 静子 秋草学園短期大学, その他部局等, 教授 (70551563)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 観察調査 / 撮影記録 / 保護者アンケート / 統計分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の保育園0歳児保育担当者へのアンケート調査の集計及び分析に基づき、評価の高かった園及び特徴的な取組が見られた園を候補として、計7園選定し、研究の同意及び保護者の同意書の提出が得られた各保育園の0歳児保育室において観察調査を実施した。調査開始は、新型コロナウィルス感染症の影響により大幅に遅れたが、令和3年8月から12月まで7園の園で、各5~8回にわたり、午前(9時~12時)または午後(14時~17時)の0歳児保育の様子を観察するとともに、月齢の低い子どもを継続的に撮影した。また、それらの映像及び記録を観察項目に沿って整理し、一覧表にするとともに研究メンバーで共有できるようにした。調査開始が遅れたことにより、保護者への聞き取り調査、および観察結果の分析・考察はまだ十分に行っていない。 保護者向けのアンケート(縦断調査)は、2021年12月に昨年度の保護者アンケート協力園396園に10部ずつ郵送し、各園で1歳児の保護者に配布していただいた。アンケート用紙は、郵送での回収のほか、インターネットでの回答ができるようQRコードを記載した。保護者アンケートの回収は924件(回収率23.3%)であった。1月から3月中旬にかけてアンケートの集計を行い、3月下旬から統計的な分析を行う。今後は、2020年度に実施した1回目の保護者アンケート(0歳児クラス)の有効回答1227件と2回目保護者アンケート(1歳児クラス)の有効回答924件の一致したデータを用いて、交差遅延効果モデルによる分析を行う予定である。 研究成果の公表については、2022年12月に開催予定の日本乳幼児教育学会において研究発表を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
保護者アンケート2年目の実施及び集計と分析は予定通り実施できている。 保育現場での観察調査については、コロナ禍の影響により実施開始が遅れたが、実施園の協力もあり、感染予防を徹底した上で7つの園で実施することができた。しかし、調査開始時期が遅れたことで0歳児クラスの子どもの多くが1歳になり、月齢の低い0歳児を十分に観察できたとは言い切れず、各園の記録映像を見直し分析する中でメンバーで共有し追加調査が必要かどうかを検討する。記録映像は観察視点の項目により分類し、一覧にする作業は実施している。 また、保育士や保護者への聞き取り調査も7園中3園で実施できておらず、実施園の内容を吟味する中で、未実施の園への聴き取り内容を検討する。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究において、保育者による0歳児保育の実践及び保育環境や保育内容の確認を園へのアンケート調査と園への観察調査で行い、さらに保護者アンケートの結果とクロスさせながら保育と保護者支援の関連を捉えていくことが重要な目的である。 現在までの経過をそれぞれのチームでの調査やその結果をメンバーで共有しているが、内容の吟味やどこをどのように抽出しながら評価スケールの作成に繋げてくかについては今後、スピード感を持って進めていかなければならない。 そのためにも各調査の現時点での内容の確認と結果の分析をより詳細に実施していく必要がある。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響により学会がオンライン開催になり、旅費が不要となった。調査の集計・分析など来年度以降に必要となる見込みである。
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