2023 Fiscal Year Annual Research Report
life-career resilience, high school students
Project/Area Number |
20K02866
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
荒木 淳子 明治大学, 政治経済学部, 専任准教授 (50447455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 美保 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (10549281)
佐藤 朝美 愛知淑徳大学, 人間情報学部, 教授 (70568724)
高橋 薫 創価大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (70597195)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 探究型授業 / 深い探究経験 / キャリア探索 / 授業プロセス・パフォーマンス / ライフキャリア・レジリエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は高校時代の探究学習経験が大学でのキャリア探索行動や主体的な学習態度である授業プロセス・パフォーマンス、ライフキャリア・レジリエンスに影響を与えているかどうかについて、ウェブアンケート調査を実施した。 ウェブアンケート調査は、株式会社インテージに依頼し、2022年11月に全国の大学1, 2年生を対象に行った。調査では大学生に高校時代の探究型授業の経験有無と探究型授業における深い探究経験との二側面から高校時代の探究学習の経験を振り返り回答してもらうこととし、大学生326名から回答が得られた。データクリーニング後、4年制大学に所属する291名を対象に分析を行った。 キャリア探索について高校での探究型の授業経験による比較を行ったところ、探究型授業の有無ではSGHやSSHといった一部の探究型授業経験群に限定されるが、探究型授業の経験がキャリア探索と有意に関連することが示唆された。一方、授業プロセス・パフォーマンス、ライフキャリア・レジリエンスには探究型授業経験による有意な差は見られなかった。 また高校時代に探究型授業を経験した回答者204名を対象に行った相関分析では、「何について調べるのかという『問い』を自分(達)で立てた」等の深い探究経験は、キャリア探索の下位尺度である環境探索、自己探索といずれも中程度に相関していた。このことから、高校時代に探究型の授業を経験するだけでなくその授業の中で自ら問いを立て、答えを導き出すために試行錯誤を行うなどの深い探究を経験することは、大学進学後のキャリア探索にも関連すると考えられる。
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